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『SPY×FAMILY』『かぐや様』3期『式守さん』の話。

今期活況ですね。

というか、久々にアニメ見てます。いつも大体アニメって6話の箸休め回くらいで自然と見なくなるというか、大半の物事が3か月で興味が必ずなくなるといっても良い人間なので、結構移り変わりが激しいのです。その割にこの3作はよく見てるのでは?と思います。『パリピ孔明』も思ったより骨があるストーリーでちょっと周回遅れなのですが見ています。なので4作でしょうか。

・『SPY×FAMILY』

割と鳴り物入りで来たアニメでしょう。漫画未読です。結構事前の広告打ちも多かったイメージで、OPにヒゲダン、EDに星野源とアニメの中でもアニソンでは固めなかったのもその意思でしょう。主要キャラクターは非常にあっさりしていて、スパイのロイドに江口拓也さん、殺し屋のヨルさんに早見沙織さん、読心能力者の子供であるアーニャに種﨑敦美さん、とまあこのフォージャー家の仲でのあれこれ、今は学園に入ってもう少し広がり現時点(5.24)以降では次回以降ヨルの弟のユーリ(小野賢章さん)が参加してくる感じです。配役も非常に安定していることもさることながら、アーニャの存在は非常に大きいですね。こういう裏職業同士の偽装結婚というと洋画『Mr&Mrsスミス』を想起しますが、あれは結構早いうちにお互いがターゲットになって日常を過ごしながらも殺し合いの関係になるんですよね。一方でこちらはアーニャが心を読める関係で立ち回るので、下手な場面にならずそれぞれの利害を一致させたうえでロイドとヨルはそのままお互いを一般人と思いこんだままの偽装結婚を行えるわけです。そして仮初ながらもそんな偽装の家族が不思議と仲良く過ごすさまを表現できています。原作漫画でもうお互いがお互いを知っているのかは分かりませんが、1期の落としどころとしてはまだバレなさそうな感じがありますね。江口さんは最初に見たのは東京エンカウントという杉田さん中村さんのバラエティで12年くらい前なのですが、すっかり父親の役も板につきましたね。早見さんは先日名作『ローマの休日』にてオードリー・ヘプバーン演じるアン王女の吹き替えをされていました。元々池田昌子さんの吹き替えからヘプバーンの吹き替えから声優を志したといいますから、ご縁ですね。そして種﨑さんは初めて見たのは多分映画版『ペルソナ3』の春編(2012)の風花を最初いじめていたギャルの役かなんかだったと思うんですが、この10年とてつもない躍進を遂げてスターダムに上り詰めた声優さんですよね。さて、話を戻すと、このスパイファミリーというアニメは結構仕組みがしっかりしていて、5話の遊園地でのイベントみたいにあるように、殺し屋だとかスパイだとかっていうシリアスな経歴をエンターテインメントにしてしまう力があるんですよね。そして、エンディングで星野源の『喜劇』がかかり、チルなEDで予定調和ともいえる安心感があり、『この物語で苦しくなるシーンはないんだ』という安心感とエンタメに全力である姿勢が伺えるため、純粋なコメディとして受け取れるのです。いくらでもシリアスに出来そうな設定をここまでコメディに仕立て上げてまとまっているのは凄いですよね。

・『かぐや様は告らせたい』3期

いよいよ3期ともなりました。ロングランですがアニメはここらで終わりでしょうか。というのがこちらは原作を読んでいるので、一応先の展開を知っている分には多分あの辺で終わらせるんだろうなあという当てみたいなのはついています。そこまであと半期ですが、全編コメディで通すのでしょうか。というのもかぐや様も見ている方は知ってらっしゃると思いますが、数回に一回結構重めのシリアスが入ります。なので急に温度差で風邪ひきそうになるのですが、特に2期では石上の過去が明らかになったことで彼の人嫌いや皮肉屋の性格の元が分かったりしますが、収録後のラジオでは石上役の鈴木さんは泣いていたほどでしたね。本筋は白銀とかぐやの恋模様ですが、そうした再度キャラクターにも中々なものを背負わせていたりするので、スパイスになっているのですが、好き嫌いは分かれるかもしれません。ただ、基本的にはコメディ全振りで勢いとテンポ感が凄まじいので、ここまでの人気を得るに至ったと思います。3期ともなると勝手知ったる状態で、見る方も安心して見れています。キャスティングに過不足なく、こちらも見事なものだと思いました。何気なく1期から3年も経ったと思うと時間を感じさせます。四条眞紀が出たことや、三者面談の進路先などで白銀の今後と四宮家まわりの話がちょっとにおわされていますし、今後は早坂もどうなるか、という感じが原作では待ち構えますが、そこまでは恐らくいかないのではないでしょうか。

・『可愛いだけじゃない式守さん』

多分人気が分かれるだろうなあと直感したアニメです。原作未読です。基本的には主人公が不幸体質かつ気弱な性格の和泉君(CV:梅田修一郎さん)×才色兼備で優秀だけれど和泉くんのこととなると色々本気になってしまう式守さん(CV:大西沙織さん)の二人の物語が中核です。いわゆる日常系でファンタジックなことは何も起きず淡々と日々が過ぎていくのですが、基本的には和泉君がなんらかのトラブルに見舞われそうになるとそれを颯爽と式守さんが解決してくれるという、二人は恋人関係にありながらパワーバランス的には珍しくヒロインが上位というタイプのアニメです。最初から恋愛関係が成立しているのでそこまでの過程などは特にないのですが、美麗な作画やのんびりした展開、それぞれ芯はあっても恋愛では初心な様子などは、ほほえましいものがありますね。ただ、逆を言うと国内では割と主人公が弱すぎるというのには一定数苦手な人も多いようで、まあヒロインをヒーロー並みに発たせるためには相対的に仕方がないのですが、主人公というのは美少女ゲームなんかでもそうですが、地の文を担当する主人公の人格というのがストーリーの品質に大きくかかわってきます。その為、主人公によって好き嫌いが出るのは致し方ないかなあとも感じますが、男性が強い一般的なスタイルでは10年代多かったハーレムものなどの原因になったりナルシスティックな主人公になりかねないのでここも難しいところですよね。一方で海外では評価が高く、中国や北米などでは非常に視聴数が多い事でも話題を集めています。文化や考え方の違いがあるのでしょうが、この作品は題名通り、和泉君というよりかは式守さんが主人公であり座組上の座長たる立場ですので二人で主人公、あるいは式守さんの方がプライオリティが高いのかもしれません。大西沙織さんの演技の幅はとても広いですね。このタイプの声質は『きんいろモザイク』での久世橋先生のようなタイプですが、ほかにも『ウマ娘』のメジロマックィーンのようなお嬢様系、声の高い役割では『冴えない彼女の育て方』の英梨々のようなハイトーンのツンデレ、あとご存じの方はいるかわかりませんがソシャゲの『バトルガールハイスクール』(2019終了)でのエヴィーナ(2部で殺される)のように悪役極めたキャラクターなど、非常に幅広い演技をされています。

・そんなこんなで。

今見てるアニメから3作ピックしました。大体サブスクリプションで気になるサムネイルから選ぶか、他人から勧められたら見るのですが、今回は割と能動的に見始めて、あまり後悔なく普通に見れているので、飽き性の私でも最後まで見れそうな気がします。元々好きなアニメのタイプがコメディか、真面目なものだと攻殻とかDTBとかヨルムンガンドみたいなSF×銃みたいなのが多いのですが、最近は年を食ったのか癒しを求めて気楽なアニメを見るようになりました。でも昔見てたアニメを見返した時などは、声優さんの演技もさることながら、ちょっとした編年記のような感じで見返せるので色々気づくこともありますね。

ではでは。雑記でした。



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