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夫婦関係修復のために、LINEスタンプを作ってみた。

何かあると主人に一番先に伝えたい。

会社で先輩に言われた嬉しい言葉や、仕事で出会った素敵な人、ビジネスとしてとても社会的意義のあるプロダクトを発見したこと、趣味の映画を見て感じた気持ちの機微、ネットで見つけた面白い記事…。

主人を見つけると真っ先に飛んで行って、話を始める。(書いてみると、子供が親に「聞いて聞いて」って言っているのとまったく同じ構図だな。)主人は、いつも「うん、うん」と頷いて聞いてくれる。この、受け入れてくれる態度がとても安心する。

主人はとても優しく、おだやかで、めったに怒ることがない。私が「好き」を追求し、「一心不乱」に猛進しながらも、「今この一瞬一瞬」全力で楽しむスタンスであることを、主人自身とは違うと理解したうえで、受け入れ、応援してくれている。

でも、時々、夫婦なのに。同じ空間に毎日帰って、同じものを食べ、同じイベントを共有しているのに。私達の夫婦関係は、乾燥地帯のようだ、と思うことがある。一緒の部屋の中にいるのに、なんとなく距離を感じるし、オアシスのような潤いが欲しいのに、どうしても見つからない。

私達夫婦の乾燥地帯を作っているもの。それが、生理・セックス・妊活・夫婦の将来(子育て)に関わる時だと最近気づいた。

よく考えると、これまで主人と出会って10年、結婚して6年間、私は、自分から「生理だから、少しイライラしてるんだ」の一言さえも言ってはいけないタブーだと思っていた。「セックスがしたい」というのは、恋人期間が終わり夫婦になった瞬間、言えなくなった。あれだけ、伝えることがあり、毎日たくさん喋る私がまさか、他に伝えたいことがあるなんて、主人は思ってもみないかもしれない。でも、私は何だか、生理・セックス・妊活・夫婦の将来(子育て)について、主人にはどうしても話ができなかった。

生理用品は、コッソリとドラッグストアに買いに行き、トイレの棚の箱の中に見えないようにしまった。コンドームは自分で今まで一度も買ったことがない。妊活も「もう一人、子供が欲しい」と言えずに、悶々としている。

大好きな主人に「言えないこと」が積もり積もって行く度に、私の心は乾燥した唇のようにカサカサになり、その乾燥してめくれた心の表面から血が出ている、と感じていた。

生理が、夫婦をすこし近づけた


そんな私に転機が訪れる。それが、以前noteに書いた「結婚6年目に、主人に「生理1日目」の経血ナプキンを見せてみた。」こと。



言えなかったことを、見せるということで、伝えてみたのだ。(正直、あまりにも飛躍したアイデアではあることは認める。伝える方が簡単だろう、と思う人がいるかもしれないとも思う)でも、そこから、私は伝えたいことを「伝える」ことは、言葉だけでなく、色々な方法があるかもしれない、と思い始めた。「伝える」「知ってもらう」ことをあきらめたくない、と思い始めた。タブーだと思っていたことは、主人と私の中では、タブーではない、と主人が教えてくれたのだ。

「生理ナプキンを見せてみた」事件で大きく変わったこと①主人の共感

この生理一日目のナプキンを主人に見せる、というある意味主人にとっては「事件」が起こって以来、主人は生理に対して寛容になった。
主人は私の生理が近づくと、(もちろん、体験したことがないので、本当の意味での「共感」は完全にできないだろうが、)「共感の言葉」をかけてくれるようになったのだ。

私が
「ちょっとお腹痛い・・・」
というと、主人が
「生理もうすぐかな?大丈夫?」
と声をかけてくれるようになった。

生理中、
「貧血気味かも・・・」
というと、
「いっぱい血が出てるもんね・・・」
と困った顔をして、うなずいてくれた。

生理に負け切り、お肌ボロボロ・顔は2倍にむくみ・歩き方もおかしいゾンビでしかない私。「大変だね」、その一言は、ゾンビな私でも主人は受け入れてくれている、という安心感を私の心に芽生えさせた。別に、生理痛を解決してほしいわけではない。しんどいことを分かってくれるだけで、こんなにも「ここにいていいんだ」という気持ちに心が温められる。


「そんなにしんどいのに、仕事頑張ったね。大変な一日だったなぁ。」
こんなことを言われた日には、主人からたくさん水をもらった魚のように潤い、元気に泳ぎ回りたい、そんな気持ちになっているのだ。


「生理ナプキンを見せる事件」で大きく変わったこと②ゾンビ化を晒す

この事件で変わったのは主人だけではない。私も変わった、と思える。
今まで毎月来る生理と私は「主人にバレてはいけない」「辛いと知られてはいけない」というよくわからないプレッシャーと一人格闘していた。今となっては、なぜ頑なにそう思っていたのかわからないくらいだが、生理のある自分を見せないというミッション(インポッシブル)を確実に遂行していた。生理ごときに負けていること自体、世間様に顔向けできない、と思っていたのだ。しかも、主人には特に。
でも、ナプキンを見せて以降、主人が生理と共に人生を歩む私を受け入れてくれることに安心した私は、
「生理が辛い」「貧血がしんどい」ということを言えるようになった。

更に、
「ごはん作るの、ちょっと勘弁してほしい」
とか
「洗濯物溜まっているのわかっているけど、明日に回したい」
なんていう、「完全な生理への敗北宣言」(白旗)も、こわごわではあるものの、言えるようになった。

主人からすると、ゾンビ化した妻が、自分におびえ逃げ回り、たまに窮地に追いやられて攻撃を仕掛ける、といったホラー映画だったのが、

ゾンビが、自分に助けを求めてきていて、「何とかしないと」と勇気を振り絞ってゾンビを救う旅に出るアドベンチャーファンタジー映画になった感じだろうか(完全妄想です)。


主人は、ゾンビ妻の敗北宣言に対して、

「いいよ!なんか、買い物してくるよ!何食べたい?」
とか、
「洗濯、俺回すよ!これって洗っていいやつ?この洗剤でいい?」
なんて聞いてくれるようになった。


生理の辛さから、ちょっとだけ小休憩したい、それを逃げだと思って頑張ってきた。でも、その頑張りが、自分自身を追い込み、心のトゲトゲを増幅させているのも本当はわかっていた。心の中で、悲劇のヒロインが「女ばっかりしんどい」なんて愚痴愚痴愚痴愚痴しているのを、聞き流しながらも、実際は鬱鬱していた。

でも、「生理に勝とうとしないでいいよ、負けちゃっても、それも君じゃないか」、ということを受け入れてくれた主人によって、自分も、生理と歩む人生、生理と歩む自分自身を受け入れられたのだと思う。
「生理」というタブーだと思っていたことが、今、二人を繋げている、そんな感覚があった。

「もっとコミュニケーションしたい」

今回の「生理ナプキンを見せてみた事件」は、私にとって夫婦関係修復のチャンスだった。私が主人をとても大事に想っていること、もっと仲良くなりたいこと、たまには手を繋いだり、気持ちの交換をしたり・・・日常のタスクは何も片付けられないけれど、生産性がないけれど、それでも、心と体の距離が近づくような、人間関係の構築ができる、ゆったりとした時間を過ごしたい、そこに自分自身気づいたのだ。もうこれは、ちゃんと夫婦関係修復への道へ一歩ずつでも歩みを進めていくしかない。

LINEスタンプが、究極の解決策だと思った理由

夫婦に不満がある人は、「コミュニケーションの量や質を高めたい」と思っているらしい。

夫婦関係不満者は、「夫婦で会話する時間」「気持ちや本音を素直に伝えあう」など、コミュニケーションの量や質を高める希望が強い傾向(byリクルートブライダル総研「夫婦関係調査」2019年7月23日発表

私も実際、伝えたい想いはあるものの、どうやって「伝えるのか」のコミュニケーションにもやもやしていた。夫婦関係修復への道は、コミュニケーション。

よし、LINEスタンプでコミュニケーション促進しよう。

LINEスタンプでコミュニケーションと考えた理由は、大きく分けて2つある。

①私たち夫婦のコミュニケーションの大半がLINE上で行われていること

②コミュニケーション上、言いにくいことは、キャラクターに言ってもらえること


平日はなかなか会えない私達も、日々のやり取りは主にLINEでしていた。時間がなくて伝えきれないタスク(家事、育児、日常事務)の連絡や、調整、リマインドは全てLINE上で行っていた。


とはいえ、「大好きだよ」なんて、急にLINEできない。「仲良くなりたいよ」、「手を繋ぎたいよ」「セックスしたいよ」なんて、いやいや、想像するだけで難しい。でも・・・・ふと思った。

スタンプのキャラクターが言うのであれば、自分が言うよりも、ハードルは低いんじゃないか?

更に、主人が拒絶したとしても、主人の拒絶もスタンプ上のキャラクターで返してくれれば、こちらの精神的負担も少ないのではないか?


私は、別にイラストレーターでもないし、美術の成績は万年「普通=3」なので、特別すごいおしゃれでかわいいスタンプは作れない。でも、これはあくまで、私と主人を繋ぐものなので、伝わればいい。そう思い、LINEスタンプのイラストを描き始めた。

突撃!隣の仲良しカップルの円満の秘訣

LINEスタンプのテーマ決めは、「生理ナプキン」を見せてみた結果、感じた「仲良しカップルの円満の秘訣は、知る、伝えることである」という仮説から考えていった。自分の周りの仲良しカップルは、どんなコミュニケーションをしているのだろう。そこで、周りにインタビューをしてみた。

〇インタビュー①

「生理のナプキン見せたんですか!ウケる!でも、生理来たとか、しんどいとか、うちは普通に言いますよ~。てか、男って言わんとわからなくないですか!しんどいって言ってちょっとくらい甘えて家事とかやってもらうくらいがちょうどいいのかな~って思ってます!うちの旦那は生理来たからゴミ捨てして、って言った日しかやらないですけど、全くやらないよりまし!って思って、『ありがとう~助かる~すごい~』って言ってます笑。セックスも私から普通に言いますよ~。今日しよ~って感じで^^」

〇インタビュー②

「うちの仲良しの秘訣か~。お笑いとか趣味が同じことが大きいかな。漫才とか見て、馬鹿みたいに笑ってるだけだけど。旦那からセックス誘われる時も、「今日は一本お相手願います!」とかLINEでも笑わせてくるんだよね笑。そしたら、子供を旦那の親に預けて、私も、その日だけはいい下着とか着る笑。笑いのある生活を提供してくれるのは、やっぱありがたいし、大事にしようって思うなー。」

〇インタビュー③

「カップルの秘訣は、『ありがとう』かな。好きとか俺もあんまり言えないけど、やってくれたことに対してありがとうって言うようにしてる。言われると嬉しいし。」

10人くらいに聞いてみると、

・生理とかセックスとか、私がタブーと思っていたことは、意外にみんな伝えている

・結構大事なのは、日常の中で、小さなことでも"感謝"の気持ちを伝えることである

ということが見えてきた。更に、その話を後押しするようにこんな調査も見つかった。

Q.結婚相手からのLINEで嬉しかったメッセージは何ですか。(複数回答/N=LINEを利用している既婚男女411名)

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by 株式会社ネオマーケティング 「恋愛と結婚に関する意識調査」2018/11/22

ありがとうを起点として、これらの円満の秘訣をぎゅっとスタンプにしたら、私達も変わるかもしれない。

LINEスタンプは全部で40個

カップルの円満の秘訣を集めたスタンプがこちら。テーマは大きく分けて、「生理のことを伝える」「セックスを誘い合う」「ありがとうって言う」の3つとした。

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①生理のことを伝える

生理のことを伝えることで、やっぱり夫婦関係修復の一歩になった。私が言いそうな言葉と主人が言いそうな言葉をチョイス。男性は、解決したがる生き物、とよく聞くので、私が嬉しい解決策をイラストにした。

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②セックスしようと伝え合う

「セックス」という言葉はLINEスタンプの事務局より「性的表現を煽るもの」という観点から説明文・スタンプイラスト共にNGが出た(詳しくは、こちらのガイドラインより)ので、「しよう」という表現になった。ハッキリ言えない壁がまだ自分にもあるので、これくらいがちょうどいい。

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※とはいえ、性的表現には変わらないので、宗教上インドネシアでの販売はNGでした。これから作られる方は、ご注意ください^^

③感謝の気持ちを伝える

ありがとう、のバリエーションが少なく、これは、もっとバリエーションを増やしていけるといいなと思ったカテゴリー。生理を理解して行動してくれた時にも、ありがとうだし、セックスの後もありがとうだし、ありがとうは世にたくさん溢れるといいな。

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番外編:コミュニケーション促進できるもの

あとは、日常的にコミュニケーションを促進できるようなスタンプも作った。生産性のないことでも、しゃべれるといいなという期待を元に5種類。

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LINEスタンプの効果

はい。

えっと。

勇気が出ず・・・まだ、試していません!

せっかくこうやってnoteで気持ちも整理したのだから、明日と言わず、今日試します!(宣言)

まずは、彼への「ありがとう」を探してみたいなと思っています。直接言えばいいのに、本当に、私、面倒な性格。

That's one small step for man, one giant leap for mankind(人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩だ)by Neil A Armstorong(1881-1973 宇宙飛行士)

でも、この1スタンプが、「夫婦にとっては偉大な一歩」になりますように。

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良かったら、「ふたりが仲良くなれるスタンプ(男女兼用)」を使ってみてください♪ご感想、ご意見、改善点など、お待ちしております~。

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