【医療通訳】メモ取りの技術なくして、通訳者への道あらず
私は今、医療通訳の勉強をしています。
「通訳の勉強」をするのは初めてなので、
最初、どうやって勉強すればいいか、いまいちわかりませんでした。
今までは、英検やTOEICの試験対策など、、
つまり「英語の勉強」として、
リーディング、リスニング、単語の暗記ばかりしていたので。。
医療通訳の授業を受けているうちに、
「英語の勉強」にはない、通訳ならではの新しいスキルを
身につけなければならないことがわかりました。
それはズバリ、
メモ取り!!
医療現場で起こる会話は、命や健康に関わることなので、
逐語通訳をするという決まりがあります。
(例外として、検査中は医師や看護師の動きにあわせて
素早く通訳することもあるようです)
・患者さんが訴える症状
・医師が説明する検査の流れ、診断結果、治療方針 など
一言一句、聞き逃してはなりません。
とはいえ、もし患者さんがマシンガントークで症状を訴えてきたり、
医師がたくさんの専門用語を使って話したりすると、
いくら英語ができる通訳者でも、頭の中だけで全て記憶することは難しいです。
そこで、
「聴きながらメモを取る技術」(聴くメインで、メモは補助的に)
がキーになります。
スピード感のある医療現場で、悠長にメモを取って訳すヒマはありません。
でも、一言一句綺麗にメモを取るなんて不可能に近いです。
ここで、工夫が必要です。
<簡単な例>
◉ 略語を使う
・「血液検査」→ BT (Blood testとメモするヒマはないので)
・「入院」→ H (hospitalizationなんて書いているうちに聞き逃す〜!汗)
◉ 検査値・時間・日付などは必ずメモする
・「〜検査では、まず、採血のあと〇分間休んでいただきます。」
・「検査の結果、血糖値は〇〇でした。」
・「手術の日程は〇月〇日でいかがですか?」
※ 医療用語や数字の誤訳は、患者さんの治療などに影響を及ぼしかねません。
通訳者は責任重大です。
それでも万が一、聞き逃したら、
日本人医師に対しては
「すみません、〇〇についてもう一度お話ししていただけますか?」
外国人患者に対しては
”I’m sorry but could you say ~ again?”
といった具合に、再度言ってもらうことで、誤訳を回避することが大事です。
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この「メモ取り」の練習方法は、もうこれしかないと思います。
・医療現場での日本語と英語の会話に聞き慣れる
↓
・メモ取りの最中に、略語を使うことに慣れる
(そのためには、医学知識や病名を覚えておくことが前提)
↓
・聴くと同時にメモを取ることに慣れる
(メモはあくまでも補助で、聴くことがメイン)
慣れしかないですね。
私はまだまだこれから慣れていかなければならないので、
日頃からYouTubeを大いに活用しています。
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医療通訳の勉強に活用しているYouTubeチャンネル4選
①医療通訳士 ノラス
医療用語の単語練習、会話の聞き流しなど、コンテンツが盛りだくさんです。
ノラス先生の動画なしには勉強がすすまないと言っても過言ではありません。
②ゴロー/イラストで学ぶ体の仕組み
✴︎医療系の国家資格受験者向けに、体の仕組みや病気のメカニズムなどを絵でわかりやすく解説しています。医療通訳者はそこまで詳しい知識を求められていないかもしれませんが、手書き風な絵がわかりやすくて、とても参考になります。
③Mayo Clinic
✴︎世界一有名な病院と言われていて、アメリカのミネソタ州にあります。
日本語で医学知識を学んだあとに患者の体験談の動画を観ると、英語の発音だけでなく、症状や病気に関する表現まるごと、勉強になります。
④【西島ゼミ】PTOT国試対策チャンネル
✴︎ゴロー先生のように、病気のメカニズムなどを詳しく解説しています。
5分以内の動画も多く、効率的に医学知識を復習するのに役立てています。
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英語の知識があって、医療知識がない私にとっては、
医学知識をゼロから覚えていくというちょっとキツいチャレンジなのですが、
引き続きがんばります!
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