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向田邦子 豚しゃぶの味
昭和を代表する脚本家、名エッセイスト、直木賞作家の向田邦子(1929〜1981)。国民的人気ドラマ『寺内貫太郎一家』で長女・静江を演じた梶芽衣子氏は当初、出演を断っていた――。
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向田邦子 ©文藝春秋
あの頃は映画『女囚さそり』シリーズがブームになった直後でしたから、ダークな役のイメージが定着していた私にホームドラマは馴染まないだろうなと。そんな折、向田先生から青山のご自宅マンションにお招きいただいたんです。
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梶芽衣子 ©文藝春秋
先生が「誰でも出来んのよ」と言って振舞ってくれた夕食が、豚しゃぶ(鍋)でした。昆布と鰹で出汁をとり、そこにニンニクひとかけらを半分に割って芽を取ったものを入れ、煮立ってきたら日本酒をコップ一杯入れる。お野菜はきのこ類をたくさん入れるのがおすすめです。
先生は「牛肉ばかり食べたらだめよ。身体にもいいんだから豚にしなさい」と言う。食べてみたら本当にその通り。塩分控えめのポン酢に万能ネギをたっぷり入れて食べる豚しゃぶは絶品。〆のラーメンでスープを全部飲み干しちゃいました。簡単、高価な牛肉と比べたら豚肉は経済的、そして無駄がない。もう最高!
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向田邦子 ©文藝春秋
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