詩　竹中優子「安請け負い」

安請け負い

まだ連絡ください。リーさんのメールは21：51に届いた。
心に手を加える容易さでは言葉を補うことが出来なかった、
私はただ、昼休みの話題に加わりたかった。
場を乱す人が苦手なんですよねって後輩は笑って、コンプレ
ックスを持っている子が引き寄せられるようにその子を好き
になっていく過程を眺めていた、血は揺らめいて。灰色、少
し濃くなる。生真面目にはぐらかされる。日々、必要とされ
たり必要と思ったりする、そのことに疲れたから笑わないの
ではない、秋の朝に、初読のように降る雨がある。