詩 真下みこと
ランダムウォーク
真夜中と朝の隙間に タクシーたちの影を切る
ふっと現れたボタンを 押せずにぼんやりと眺める
みんなで撮ったはずの写真
答案にひとつ ついた×
交換ノートが終わった頁も
何も覚えていなかった
全てわかりあう瞬間は もうきっとない 二度とない
別のボタンにそっと触れると 白色光が夜空を裂いた
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