子供が一歩踏み出せるように
娘が幼稚園年長なのだが、このくらいの歳になると月齢による傾向も薄れ始め「その子なり」が出てくるらしい。
先日、彼女が園で号泣した話を担任の先生から聞いた。いわく、クラスで出し物を検討していたのだけれど、娘が自分のアイデアを懸命に説明するあまり、他の子の話を遮っていたらしい。「さすがに」と思った先生が介入して「他の子の話も聞こうよ」と促すと、それを聞いて号泣してしまったらしい。
妻は「あの子は他の子の話も聞かなきゃって分かってるけどそれが出来なくて、先生に指摘されたときに不甲斐なくて泣いちゃったのよ」と言った。担任からも「仕切りたがりなところがあります」と度々教えてくれていた。
親としては、その子の性格や性分がどうあれ、それを愛して欲しいし活かして欲しいと思う。できない自分を嫌いになるのではなく受け止めて欲しいし、そんな自分を活かして自分も周りもハッピーになる「方法」を出来るだけたくさん渡してあげたい。
ちょっと自分の記憶を辿ると、小学生を通して「あなたは言い方がキツい」と親からよく言われてきた。でも「だからどうすればいいのか」「何に気をつければいいのか」はインストールされないまま大人になった(ひょっとしたら教えてもらっていたのかもしれないが、残念ながら血肉にはなっていない)。そのような指摘をされ続けると「言い方がキツい自分」に疑いを持ち「性格が悪いのかも」「他者への思いやりが足りないのかも」「他人に興味がないのかも」と根拠もないのにセルフイメージが展開されてしまう。
そんな自分が親になった今、娘には「仕切りたがりも結構。どうやったら自分も楽しく他の子も楽しむにはどうすればいいか一緒に考えよう」と言ってあげたい。そして「こういうことに気をつけてみたら」「他の子にどう思ってるか聞いてみたら」「それをやってみたらどうなったか、よく見てみてまた教えて」とその子が一歩踏み出せるようにしてあげたい。
そういう伴走をしてあげたい。