じゃがいも畑

北海道の夏・家族の思い出の味~人生備忘録~

私が小学生の夏、家族で北海道まで旅行に行った。
両親と妹に弟、茨城からワゴン車ではるばる北海道へ、そして日本の最北端の宗谷岬を目指して。

福島、岩手、青森を経由して北海道へ渡る。
北海道は、それはそれは広大で、空気がすがすがしくて、小学生ながら、その土地の開放感は新鮮だった。

青い青ーい夏空に、どこまでもどこまでーもつづくじゃがいも畑。
地平線まで緑がつづく、私は本物の地平線を見たのは初めてだった。
道路には私たちの車だけ、なんて広いんだろうか。

ずっーと車で走り続けて、どこかの無人物産店にたどり着いた。
そこで父が六月柿(トマト)を買ってくれて、
家族みんなでかぶりついた。
そのおいしいこと!
みんなでこんなにおいしいトマトは今まで食べたことがない。
と口々に言いながら、ぺろりとたいらげてしまった。

北海道のすがすがしい夏空と、あまくみずみずしい六月柿(トマト)、夏になると思い出す。家族の思い出の味である。

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