SEIJI|書を捨てずに町へ出よう《1》|四国・四谷シモンドール巡礼記
皆様は、四谷シモンというドール作家をご存じだろうか。
おそらく、現在日本にあるドール文化、球体関節人形というジャンルがここまで大きくなったのは、彼の創作活動のおかげであると思う。20世紀には寺山修司や唐十郎などの演劇と結びつき(実際、四谷シモン氏自身も女形として芝居に出演されていた)、どことなくアングラな雰囲気を漂わせていた「人形」ジャンルも、今では数々の大手メーカーが「キャストドール」として製品化し、専門のショップがいくつもあるなど、だいぶ明るい印象にはなった。いわば四