SEIJI|花を食べてこの世を生きたい
Text|嶋田青磁
先日、霧とリボン・オンラインギャラリーで行われたイラストレーターruff様の個展は、巻頭詩や作品紹介エッセイを書かせていただいたこともあり、わたしにとって特別な体験の一つになった。
多くのすばらしいイラストがお披露目されるなか、実をいうとわたしは、ある作品にすっかり心を奪われてしまった。それは、少年がナイフとフォークでもって花を食すさまを描いた絵であった。
花を食べる、ということは——
本来、生きるための栄養を摂る行為であるはずの〈食事〉とは