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エッジAI史 【AIチップ年表付き】 〜エッジAIは今ここまで進んでいる〜

こんにちは、LeapMind Inc.でマーケティングを担当しているMARINA(@m__sb04)です。
今回の記事は、「LeapMind Advent Calendar」の18日目です!🎄🎅
(3年前からいつかAdvent Calendarを会社でやりたいなぁと思いながらも人数が少なすぎた&やりたいという人がいなかったので、今年実現してとても嬉しい!!飯塚さんに感謝!)

さて本題に早速入っていきますが、職業柄、かれこれエッジAI業界を3年ほどウォッチしてきました。特に、今年はエッジAIブームなのではないかというくらいにJetson Nano、Coral Dev Boardをはじめ、多くのAIアクセラレータが発表・販売されました。
沢山出すぎて自分自身も把握しきれなくなってきたので、そろそろ年表・まとめを作らねばというタイミングで “LeapMind Advent Calendar” やるよーという話を耳にして、これは丁度良い!ということで書き始めました。

最初にざざっと前提共有したあと、年表をバーンと公開してそのあとそれぞれのスペックとか裏話とか参考記事とか詳細を書いていければと思います。

■ AIチップとは

基本的に、この記事に興味を示してくださる方のほとんどはAIチップが何なのかをよく知っている気がしますが、前提を揃えるために簡単に説明しておこうかと思います。

まず、AIチップは大きく2つに分けられます。

・クラウド側で使用するサーバー向け学習用チップ
 → ディープラーニングの学習や、学習済みモデルによる推論を多数のユーザーに提供するといった、極めて高い演算能力が必要な処理が求められる
・エッジ側で使用する様々な組込み機器や製品向け推論用チップ
 → リアルタイムの推論処理をより少ない消費電力で実行することが求められる

今回は、特に後者のエッジ側で推論できるデバイスを中心的に調査しています。(※ 前者のクラウド向けのものに関してはクラウド向けとわかるように記載しています。また、網羅的にまとめたいのでAIプロセッサが搭載されたUSBスティックなどチップ単体ではないものもフォーカス内に入れます。)

なぜエッジ側で推論できるデバイスが求められているかというと、背景は以下。
・電力消費量の増加
世界の電力消費量は伸び続けており、環境問題としても取り沙汰されていますが、デバイスが増加[*1]し、データのやり取りが増加する[*2]とさらに世界の電力消費量が大きくなる可能性が高いです。

画像1

http://www1.semi.org/jp/node/18756

→ [*1] デバイスの数の増加
:2020年には500億個、2040年には10兆個を超えるとされています。[出典]

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→ [*2] データ増大
:デバイスが増加することも相まって40ZBを超えるとされています。[出典]

画像13

・リアルタイム性の壁
データ転送などによる通信遅延の発生は、(遠隔)医療や産業ロボット、自動運転では通信遅延は命取りになる場合があります。(自動運転で認識が遅れてブレーキが遅れるなど)即時応答が必要な分野は多いです。

よって、大きく以下の2つがAI推論チップには求められます。
① 低消費電力
② リアルタイム性 ≒ 高速な推論速度

それ以外にも、インターネット環境がない・不安定な場所や物理的に小スペースな環境、放熱空間のない環境下でも駆動できる、通信コストが抑えられるなどエッジ処理におけるメリットは多くあります。

あらゆるモノにAIが搭載されることを考えると、出荷台数は大幅に伸びることが容易に想像できると思いますが、実際表1のように右肩上がりの予測がされています。なのでAIチップの市場規模も2018年時点で6640億円、2025年までに45.2%というCAGR(年平均成長率)で成長し、9兆1800億円相当に達する予定 [出典]で、注目を集めている領域となります。

画像3

表1 ディープラーニング向けチップの出荷個数予測 [出典]

では、AIチップにはどんなものがあるのかをさかのぼって見ていきましょう。
(間違ってる部分があったら本当にすみません、優しくそっとおしえてください.....)(詳細は大丈夫って人は、# エッジAI動向サマリーに飛んでね)

(2019/12/19 追記)
◾️追記/変更
・GraphcoreのIPU「Colossus」を追記
・NVIDIAのJetsonファミリーを追記
・Brainwaveはチップではなく市販 FPGAでの独自構築サービスなので除外
・AI Chip List
 :AWS Inferentia、Hanguang 800、Groqはクラウドサーバー向けだが推論用として記載変更。
 :モバイル向けの部分にDNNアクセラレータコア搭載モバイル用 SoCと記載。
 :Arm Ethos-N77に関して、SoC向け専用 IPの項目を追加。
 :発表年月であることを明記。

▼ Special thanks to contributors!!

■ AIチップ年表(〜2019)

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