VTuber

 VTuber、友人にも見てる人は多いし、正直魅力的なコンテンツだと思っている。けどちゃんと見たことはほとんどない。その理由を自分なりにまとめてみた。

 VTuber視聴に二の足を踏んでいる1番大きな理由は、私が「推し」という存在に対してどこまでもキモくあれる人間だからということ。
「推し」のどんな姿も見たいと思ってやまないし、常に推しのことを考えている。それだけに収まらなかった時は絵にも文章にもする。2次元ならグレーゾーンくらいには収まることが多いし、何よりその人物は誰かが創った物語上にしか存在しておらず、(悲しいかな)我々の住む世界には実在しない。
 しかしこれが3次元、現実の話になるとそうはいかない。実在の人物に向けられる勝手な妄想は明確な危害となりうる。実際過去に他人に危害を加えかねないところまで足を踏み入れかけた事もあるから、余計に怖い。
 「好き」だ「推し」だと認識してしまえば最後、歯止めが効かなくなってしまう。そういう人間なのだ私は。なので現実の人間にはそれほど深く思い入れないようにしている。
 だがVTuberというコンテンツは、そうはいかない気がしている。VTuberの世界観をガン無視したような発言で申し訳ないが、2次元の見た目をしているのに実在するのだ。
アニメの声優とは訳が違う。キャラクターと中の人との距離が近すぎる。中の人がVTuberというガワを被って自己表現しているのだ。VTuberのキャラクターを愛することはその中の人もろとも愛することに他ならない。なのに2次元キャラというのもあって現実の人間とは比べ物にならないほど魅力がある。ビジュアルも、キャラに乗せられる設定も美しいし面白い。
だからこそ感覚がバグってしまいそうで怖いのだ。「推し」ができて、その人が実際には絶対しないであろう言動や実際には無い設定を盛り込んだ、人格ガン無視ともいえる妄想をしてしまった時に、「ガワのキャラクター」の妄想をしているだけだから別に良いか…という言い訳が自分の中でできてしまう。中には実在の人物がいるのに。
 (本当は2次元でも「人格ガン無視」なんて言える妄想はしない方が良いのだが、これを心の支えにしているのと、妄想をどこにも出さずに自分だけで楽しんでいるからどうか目をつぶって欲しい。)

 長々と語ったが、結局は「VTuberは実在の人物なのに2次元のガワを被ってるから感覚バグって尊厳を無視しちゃいそうで怖い」という話だ。ギュッとまとめたら自分が最低すぎて萎えるなこれ。

 最後に、別にVTuberが好きな人、VTuberや実在の人物に推しがいる人を否定する気は全くないし、その人に迷惑をかけていなければ寧ろいい事だと思う。私みたいな最低人間には無理っぽいなという話でした。以上、閉廷。死刑。

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