春2 りんごの木

「たとえ明日地球が滅びようとも、今日、私はりんごの木を植える」

もしかしたら、人間はそういうものなのかもしれない。
あと数十時間で花を咲かせて、果実が実って、熟れる。なんてことはあるはずもない。その木は明日、何か役に立つわけでもないだろう。そう考えると、無駄かもしれない。でも、無駄なことも、無意味ではないらしい。

無駄なことに思えてしまっても、いつかそれが無駄に終わっても、それでも今日何かをする。何かと向き合う、向き合い続ける。意味を込めながら。いつか、何かに繋がることを信じて。大丈夫、と。そういうものなのかもしれない。



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