見出し画像

色々と"おしい"ACゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」について紹介させてくれ

こんにちは、マーカーと申します。

今回この記事では全国のゲームセンターで稼働中のアーケードゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」について語る記事となっている。
タイトルにもある通りこのゲームは結構面白いのに色々と”おしいな…”と感じる部分がある。

画像2


なのでこのここでは「布教」とも「批評」でもない「ラストサバイバー」というゲームについて紹介する記事となっている。


画像1

一応「ジョジョの奇妙な冒険」とは何かについて軽く説明しておこう。「ジョジョの奇妙な冒険(通称:ジョジョ)」は漫画家、荒木飛呂彦氏による1987年から2020年現在に至るまで連載されている漫画作品だ。
主人公ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドーの奇妙な出会いから物語は始まり独特なキャラクターやどこか不気味な世界観、特徴的な擬音や「波紋」「スタンド」といった能力バトルが人気で国内外多くのファンがいる。

作品の大きな特徴として単独の人物を主人公としておらず部数によってジョナサン、ディオの血を受け継ぐ人物が各部の主人公となり活躍する。
現在「第一部」〜「第八部」で構成されている。


ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバーとは

画像3

ゲームシステム
第3部から第5部のスタンド使いが集結し、第4部の杜王町を舞台に戦いをくり広げるバトルロイヤル形式の対戦アクションゲーム。最大20人のスタンド使いが入り乱れ、最後のひとりまで生き残った者だけが勝者となるシンプルなルールとなっている。 スキルポイントという、所謂RPGゲームでいう「経験値」システムが導入されており、一定ポイント以上になるとレベルUPし、各キャラクターに設定されているスキルが解放・使用可能となる。また各キャラクターにはアルティメットスキルを各々所有しており一定以上のレベルに達すると発動ができ非常に強力だが、1試合に1回しか使用できない等制約があるため、如何に使うタイミングを見計らうか、プレイヤー同士の対戦では重要な駆け引き(≒どさくさに紛れて使用して他のプレイヤーに既に使用済みであることを如何に悟られないようにする等)となる。
(出典:Wikipedia)

ゲームのジャンルは「バトロワ」だ。有名な「PUBG」や「Fortnite」とは違い1〜20人の少人数で最後の1人になるまで戦い抜くゲームとなっている。
ラスサバでは銃やナイフといった武器でなく「スタンド」を使い他のプレイヤーと闘うといったコンセプトとなっている。
承太郎やDIOの「ザ・ワールド」、ジョルノの「ゴールドエクスペンス・レクイエム」など各キャラの象徴的な必殺技が「アルティメットスキル」として設定されてある。いつ必殺技のカードを切るか、先に排除したい敵を潰すかなどゲーム内で思考しながら生き残るというゲームになっている。

画像4

ジョルノのアルティメットスキル「ゴールド・E・レクイエム」
6秒間無敵になれる強力な必殺技だ。


そんなジョジョのアーケードゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー(通称:ラスサバ)」は全国のゲームセンターで稼働して間も無く一年を迎える。私はこのゲームをプレイし始めて半年になるがイマイチ「ジョジョゲー」という看板を持っているにもかかわらずあまり日の目を浴びない。

そんなわけで「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー(以下:ラスサバ)」について語っていこう。記事では「評価ポイント」と「残念なポイント」の2つに分けて紹介する。


画像7

現在登場しているキャラクターは全13種類。キャラは初めからアンロックされているので好きなキャラを使用可能。

----------------------------------------------------------------------------

原作愛がある

画像5

まずジョジョという題材を扱っている時よく問われることがある。それは「原作愛があるかどうか」というところだろう。ジョジョは34年間連載されシリーズの単行本は100巻を越え、累計発行部数は2016年12月の時点で1億部を突破している(wiki参照)
国内外問わず熱狂的なファンが多い。ジョジョがメディア化(アニメやゲーム)される際は真っ先にそこに注目が集まる。特にジョジョという漫画は独自の作風の漫画だ。原作の展開を端折ることやオリジナルの要素を付け足そうとするとファンに拒絶反応をもたれることも少なくない。

では「ラスサバ」はどうか?当然疑問を持たれるだろう。
答えは『YES』だ。

いやカッコ良く承太郎っぽく言ってしまったがそもそも「原作愛があるかどうか」と感じるかは結構抽象的な問題だ。
その為ここでは「ジョジョ」のメディア化を見てきた私の主観による評価となっている。では「ラスサバ」はキャラクターがメインとなっている「キャラゲー」でもあるのでそこにスポットを当てていこう。

画像6

「てめーは、この空条承太郎がじきじきにブチのめす」

まずは第三部主人公「空条承太郎」から見ていこう。スタンドは近距離パワー型の「スタープラチナ」。記述し忘れたが「ラスサバ」ではキャラの移動などの行動は「スタンド使い本人」が、攻撃は「スタンド」が担当する
(別ゲーではスタンド使いも闘うものがある為一応説明しておく)

スタープラチナの特徴的な性能は「並外れたパワー」と「精密動作」だろう。まず通常攻撃の連続で殴る「オララッシュ」は全キャラの中でも一番攻撃力の高い技となっている(DIO、東方仗助も同じ攻撃力)
攻撃力が高いというといまいちピンと来ないかもしれないがこのゲームでは特に重要な要素だ。ラスサバは他のプレイヤーの体力を0にし脱落させるのだがスタンドでの殴り合いは一瞬で方がつく。近接スタンドの場合は3秒も掛からず撃沈する。
その為、通常攻撃力が一番高いというのは殴り合いにおいて最強となる訳だ。マップに散らばっている「シールドカード」を集めて体力を補完していなければ承太郎のように殴り合いが強いキャラとはタイマンする事ができない。

またスタープラチナの機械にも劣らない「精密動作」はラスサバでは「ブロッキングラッシュ」という敵の攻撃をシールドするスキルになっている。敵のラッシュ攻撃や遠距離攻撃をスタープラチナの高い動体視力で捉え捌く事ができる。

画像8

空条承太郎
アルティメットスキル「スタープラチナ ザ・ワールド」

そして忘れてはならないのは「スタープラチナ ザ・ワールド」だろう。原作では宿敵DIOとの最終決戦で開花した能力だ。3秒間ゲーム内の時間を止めその中で好きに移動や攻撃を行う事ができる。最強の攻撃能力、シールド、更には時止めと原作シリーズはもちろんラスサバというゲームでも最強スタンド使いの1人となっている。

…とここまで承太郎のキャラ紹介をしたがじゃあどこら辺が原作愛あるんだよ?と思われるだろう。先日公開されたこの最新PVを見てもらった方が早いだろう。

各キャラクター、ペア戦モードの紹介と最後には承太郎とDIOとの三部の最終決戦のラッシュバトルが再現されている。
キャラクターのスキル構成やPVのこだわりはもちろん、ラスサバでは同時に「ザ・ワールド」を発動する事で時を止めた空間に介入できるなどの原作エピソードを基にした仕様なども多い。

他の例を出すと吉良吉影のアルティメットスキル「シアーハートアタック」は敵を追尾し爆破させるというものだが広瀬康一のアルティメットスキル「3 FREEZE」を当てると重力を与えて地面にのめり込ませたり「シアハ」は熱感知で敵を追跡するといった設定からナランチャのアルティメットスキル「ボラーレボム」が着弾し炎上したエリアに突っ込んでいってしまうなどの原作を再現した仕様もある。

「ジョジョ」という高いハードルの題材を扱った上で、キャラクターや原作再現を描いているという点はまず評価されるべきポイントだろう。


ジョジョの心理戦をバトロワに上手く落とし込んでいる

画像9

ジョジョの戦闘といえば魅力的なスタンドバトルが上げられるが「スタンド使い本人」たちの巧みな心理戦も魅力の一つだろう。明らかに自分より強力なスタンドを持った相手を自身の術中に落とし攻略する…といった単純な能力バトルになっていないのがジョジョが他の漫画にない魅力だ。

これまでのジョジョゲーはスタンドバトルを題材にした「格闘ゲーム」が多かった。原作再現の形でスタンドバトルを描くより「格闘ゲーム」としてゲームにする方が色々と都合がいい為だ。

ラスサバはジャンルが「バトロワ」なので死ぬときは一瞬で死ぬ。その為「敵のHPを0にする」というより「いかに敵を攻略するか」に比重を置いている。

ラスサバはそのジョジョの「心理戦」を「バトロワ」に上手く落とし込んでいるなと私は感じた。ここではその心理戦について語っていこう。

画像10

広瀬康一 R1スキル「エコースタンプ」
着弾した対象に擬音を発生させる。敵を撹乱するのに有効だ。

ラスサバが他のバトロワと違う点に最初から武器(スタンド)やアルティメットスキル使えるというものがあるが、プレイヤーが行動した軌跡は画面上に「擬音」として残ってしまう。

スクリーンショット 2020-12-07 18.25.16

ダッシュ中の足音や着地音、さらにスタンドが攻撃した時の音はそれぞれ特徴的な擬音が設定されており他のプレイヤーに情報を与えてしまう。ブチャラティの攻撃音なら「ボギャ」花京院の攻撃音なら「ドンドン」といったように近くにいれば音として画面上に残る。ジョジョは作中の特徴的な擬音な為かよくゲームやアニメでも文字として浮かび上がる事が多いからこの演出は特別珍しくはない。

しかしラスサバはただ擬音として画面に出るだけでなく「攻略情報」としてゲームシステムに組み込まれている。自身が発する「擬音」を敵に知らせないことも重要な攻略要素だ。

そもそもバトロワは音でゲームの状況を判断したりするものだがラスサバはアーケードゲーム、プレイする環境はゲーセンだ。店内は他のゲームの音も聴こえる為こういった攻略情報を擬音としてシステムに組み込んだのは感心するポイントでもある。

この記事内で擬音システムが聴覚障害のある人でも楽しめる要素となっているのではないかと指摘がありそういった方面にも影響を与えているのかと感心した。

ちょっと脱線してしまった、話を戻そう。

擬音を判断材料にするゲームというのは理解してもらえたかと思うが、他の心理戦がどうなっているかについて説明しようと思う。
ラスサバはバトロワでもあり「キャラゲー」でもある。その為格闘ゲームほどではないがスタンド同士の相性の有利不利が存在する。

その為いかに「自分のキャラの弱点を補うか」「どの敵を先に倒していくか」といった思考が常に求められる。マップは時間経過と共に円が狭まっていきキャラ同士の戦闘は避けられないものとなるが「あえてあのキャラを泳がせて別プレイヤーと衝突させる」などの心理戦が繰り広げられる。

例えばジョルノは攻撃手段は通常攻撃(ラッシュ)のみで自衛手段はほぼない。序中盤が弱い為スキル「オーバーグロウ」で足元に樹を生やす縦移動のスキルで建物を移動しいかに敵とエンカウントを避けるかといった戦い方が求められる。当然他プレイヤーはその情報をわかっている為ジョルノが優先して狙われることは多い。

画像12

レクイエムは無敵になれる強力な必殺技だが円が広いうちはスタンドの攻撃射程から逃げられる事が多い為、最後の場面で使われる事が多い。

画像13

ブチャラティは通常攻撃の射程が長いがラッシュしない「ヒット&アウェイ型」ジッパーで建物間を移動したり身を潜めるなどして相手を翻弄する。

バランス調整が上手い

画像14

キャラの相性はあるものの「ラスサバ」はキャラの強さのバランス調整はかなり丁寧に行われていると思う。

ゲーム稼働当初は承太郎やDIOが強すぎるといった声を受けて弱体化されたり、広瀬康一や岸辺露伴はかなり不遇の存在だったがキャラそのものを使いやすく強化するなどプレイヤーの意見を聞いて調整している。

承太郎は弱体化を受けてなお3秒程もゲーム内の時間を止める事ができるのだが広瀬康一や岸辺露伴のアルティメットスキルは「ザ・ワールド」に対する対抗手段を持つキャラとして返り咲いた。

画像15

またラスサバでは「グイード・ミスタ」や「花京院典明」のように遠距離から攻撃してくるキャラもいる。その為「じゃあ近接キャラは不利なのか?」と言われたらそんな事はない。

遠距離スタンド使いは近接に比べて敵に多く攻撃を当てなくてはならず、動いている相手に攻撃を当てる操作性も求められる。更に自衛手段を持ってない事がほとんどなので円が狭まるほど不利になりやすい。

画像16

ポルナレフは近接にも遠距離にも有利を取りづらく長らく不遇の扱いを受けていたが調整の末、良いキャラになった

近接スタンドも遠距離スタンドも、それぞれ強みと弱みがはっきりしておりどのキャラも輝けラストサバイバー(ドン勝)が取れるようになっている。


ここまで評価ポイントとして書いてきたが5000文字を超える文字数になってしまった…。もう少しお付き合いください。
次は個人的に思う残念なポイントを語っていこうと思う。言葉が強くなりそうなので内容は軽めに書いていく。


料金設定が高い

画像17

ラスサバはプレイポイント(PP)制というものが導入しており、ゲームの生き残り時間によってポイントが消費される。
PPは100円玉で購入できるが<200/700/1200>(100円/300円/500円)という料金設定となっている。500円まで一気に投入した方がお得だ。

そして他プレイヤーと闘う「全国対戦モード」は400PPがあれば遊べるというもの。全国対戦をプレイする際に一度に400PP消費されるという訳でなく、時間経過と共に1秒=1PPというように減っていく。

つまり最後の1人になるまでプレイするなら500円投入して3回遊べるという料金設定だ。人によって意見が分かれるが私はこの値段は高いな…と感じる(開発資金回収とかあるのかな?)

そして「全国対戦モード」の設定PPが400なのも地味にでかい。あと一回遊べそうだなってところで「398PP」でクレジットが足りないという場面が何度もあった。

全国対戦の必要PPをあと100下げてくれるだけでもデカイ。ダメ?

そもそも筐体が少ない/近くにゲーセンがない

画像18

この意見もかなりネットで見かける。というか自分も住んでいる場所から1時間ほどかけた場所にしか設置されているゲーセンがない。残念な点にこれを書いてアレだが正直こればっかりは運営がどうすることもできない問題の一つでもあると思う。

つい先日もセガがゲームセンター事業から撤退すると発表した。そもそも近年のゲーセンが衰退の一方だったのに今回のコロナ禍だ。言わずもがなゲーセンも大打撃を受けただろう。

鬼滅の刃よ、ゲーセンも救ってくれ


ジョジョゲーであるということ

画像19

これもラスサバがどうこうできる問題ではないのだが「ジョジョゲー=クソゲー」という印象がまだどこかネット民の間で根強いのかもしれない。
いやデータがある訳ではないのであくまで印象ではあるが。

製作会社や開発スタッフが違えど「ジョジョ」という看板を扱った以上「オールスターバトル」の炎上騒動があった「ジョジョゲー」はプレイヤーからの信用を取り戻すのは難しいのかもしれない。

今回記事を書いたのもそういったジョジョゲーの背景があったためだ。ラスサバは間違いなく「良いゲーム」だと思っているので今後の活躍を切に願う。


細かい不満点

画像20

決めポーズを誤爆する

これ自分はよくある。Rスティックはカメラ操作で押し込むと決めポーズが出せるのだが、如何せん最終円など焦ったタイミングで押し込んでしまいポーズ誤爆をやっちゃう…というのがよくある。
ボタン設定は「ラスサバ.NET」で3種類の設定から変えられるのだが、どの設定も決めポーズはRスティック固定なのだ。

筐体のコントローラー自体を変える事はまずできないと思うので何とか違うボタン設定も作って欲しい…。敵の前でスタイリッシュなポーズを決めて死ぬのはもう嫌だ。


画像21

若干過疎ってる

ペア戦はどんな時にやってもある程度人数がいるのだが、ソロ戦は人がいそうな夕方〜夜の時間を狙って入っても1〜5人程度しかいない事がある。

このゲームは例え他プレイヤーとマッチしなかろうがゲームが開始される。
円の外に出て自決しても20秒ほどPPが削られてしまう。

さっきも書いたけど全国対戦の400PPが絶妙に高いから少しでも削らないでくれ「オープンザゲ〜ム」じゃないんだよ

画像22

ハイライトの撮影時間が短い

ラスサバはラストサバイバー(ドン勝つ)を取ったあと勝利の瞬間をハイライトに残せる機能があるが、これが15秒ほどと絶妙に短い。

ラスサバは心理戦が特徴のゲームなのでもっと前後の時間を撮って欲しいとは思う。大体攻撃した瞬間しか撮れてないため。

でも筐体側がハイライトを保存する時間がかなり長かったりするのでこの機能にはあまりワガママは言わない。できたら良いな、程度である。


おわりに

去年の12月頃に友人が遊んでいるのを見て「何じゃあコレは?」と仗助はなんか岩生やすしエコーズAct1は何故か尻尾で攻撃してたりと最初はクソゲーか?と思いながら見てた。
その時も勧められたが「ふ〜ん」って思った程度でプレイはしなかった。

その後数ヶ月して長崎のJOJO展行ったり(出身が九州なので)した矢先にコロナにより緊急事態宣言が出た。解除後も念をとって友人とは会わなかったのでラスサバをプレイすることになったのは吉良吉影が追加された辺りからだった。

そこからチマチマ友達と遊ぶたびに都会のゲーセンに入ってラスサバをプレイするのがサイクルになった。ある程度プレイするようになってからラスサバに対する評価も変わったので記事を書こうと思った。何か知らんけどレートもプラチナになった(あんまし勝ってないのに何で?)

多分ゲーセンもラスサバもコロナの影響をモロに受けたんだろうな。
この記事は布教記事のつもりでは書いてないのだが「良いゲーム」ではあるのでもっと広まって欲しいなと切に願っている。
良いものは必ず口コミで広まっていくものだと私は考えているから。

来年4月になんかイベントやるらしい。コロナの感染拡大しているから開催中止とかならないか心配だ。

それじゃあ長くなったのでこの辺で締めたいと思います。記事にスキを押してくれたりシェアして感想呟いてくれるとモチベが保てるので嬉しいです。

それでは。

ダウンロード



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集