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フォルマントシフター3つ比較してみた

<いきなりどうした>

というわけで、お前こそいきなりどうした、と言いたくなるような見出しから始まりました本記事。まあ聴いてくださいよ。
シェアしてくれてもいいのよ?(???)

前回記事で、M1 macでのCeVIO AI稼働環境が完全に整ったわけで。
本格的に可不を利用するためのツールをあれこれ選定しているという感じです。

で、なぜフォルマントシフターなのかというと…
可不はそんなものなのかわからないですが、CeVIO AIの声質をいじっても変化がほとんどないんですよね。

けれど、けれども。可不の声を最初聴いて、
「これ、可能性凄そうだし、フォルマントいじっても絶対いい感じになる」
と即感じたわけでして。

<Logic Pro Xでやってみた結果>

10月末のM3に出した楽曲「ワインレッドの感情」にて可不を使用し、LogicのVocal Transformerを利用して調整してみたんです。が

サ行の子音や、ブレスがぶつぶつ途切れてしまう。

そんな現象に見舞われまして。
どう調整しても直せないので、仕方なくトラックを二つに分け、子音やブレスを切り分けて編集をしたんです。

すっげぇ面倒くさい。

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そんなこんなで迎えた11月後半。皆様おなじみBlack Friday(Thanks Giving day)。
NPO法人ミュージックプランツの講義にて、Black Fridayセール対象プラグインを取り上げようと調べている際、せっかくだからフォルマントシフターも調べてみよう、とおもい、筆を取ったというわけです。

<比較対象>

フォルマントシフターばかり買ってもしょうがないのであれこれ手を出して比較したわけではないですが、せっかくなので以下の3製品に関して、使った感じをレビューしてみようかと。

①Logic Pro X付属「Vocal Transformer」

②Waves「Vocal Bender」

③iZotope「Nectar3 Plus」

※パラメータに関して色々な違いは当然出てきますが、本記事ではそこではなく、あくまでもフォルマントシフトのかかり具合に関して言及していきます。
個別のプラグインでどういうことまでできるかは、是非ともサイトを覗いていただければ幸いです。

<①Vocal Transformer>

いうまでもなくLogic Pro X付属のエフェクター。

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基本機能として、ピッチ調整、フォルマント調整があり、Robotizeなどもできる仕様です。

他2プラグインと比較して感じた特徴は、

① 自動でボリューム調整などはせず、プラグインを刺したトラックに対して均一にエフェクトをかける

②フォルマントシフトのかかり具合は、割とシャープかつ違和感は少なめ

③ただし、均一にかかる?からなのか、前述の通りブレス部分などがおかしくなることがある(可不の場合はそうなってしまう)

<②Vocal Bender>

Waves製プラグイン「Vocal Bender」。
Black Fridayで¥4,180程で入手できました。

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ピッチとフォルマント調整は同じ、そのほかにLFO設定などがあり、リアルタイムでパラメータを変化させたりすることもできるようになっている。

①読み込みに時間がかかる
(挿してから使えるようになるまで10秒近くかかる)
→おそらく、トラックのオーディオ情報を読み取っているものと思われる

②ボーカルトラックに対し、均一にフォルマント調整するのではなく、オーディオ見合いで細かく調整されているような感じ。
と共に、ボリュームもやや調整している?
(声が小さくなっている場所なども、しっかり聴こえた。何かしらの調整が加わっているのはありそう)

③やや基音部分が盛られるような鳴り方。②の関係??
 少しずっしりしたような鳴り方をする

<③Nectar3 Plus>

iZotope製「Nectar3 Plus」厳密にはフォルマントシフター飲みのプラグインではなく、ボーカル調整に関する総合プラグインみたいなイメージ。

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Tonal Balance Bundleに入っており、こちらもセールで安く手に入るのでせっかくだから紹介(?

①フォルマントシフターのかかり具合はVocal Transformerに近い、
 ナチュラルな感じ。

②ブレス等がノイズにならない

③総合プラグインのため、UIが若干他と比べて分かりづらい

④…というか、もうこれでいいんじゃね(暴論)

<まとめ>

というわけで、最後かなりぶっ飛んだことを書いてましたが、それぞれがそれぞれに特徴はありました。

ぶっちゃけ、Nectar3 Plusがあれば、Vocal Transformerを利用する場面は少ないように感じますが、Vocal Transformerの場合Robotizeによる音の変化や、均一に変化するので楽器などにかけたりすることでも面白いことができるのかも?

そういう意味では、どれが一番とかではなく、うまく使い分けするという感じなのかな、と。

ただ、可不につかうなら、Nectar3 Plusが一番ナチュラルでいいかな〜

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