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iPad Proでの作曲環境構築と、Bluetooth問題

■今更?と思うかもしれないこのテーマ

そもそもの話、なぜiPad Pro?macbookとかじゃダメなの??という意見も出てくると思います。それ自体はすごくよくわかるんですが、以下の2点があるためiPad Proで構築したいんですよね。

①キーボードがない(外付けをつければ別ですが)
②ディスプレイタッチで色々操作できる

midiキーボードを別途接続すると、macbookのキーボードの分スペース取られるため邪魔に感じることが多いんです。
その点、iPad Proだったならその心配はなく、コンパクトに環境を構築できるわけで。
また、パラメータ調整などもマウスをよういするひつようがなく、apple pencilでそのままタッチ操作できるので、意外と慣れると便利だったりするわけです。

■外出先で作業をしたい、となった時の環境

家で作業をする際は、ハードウェア周りは以下のような環境で行なっております。
 ・M1 mac mini
 ・49鍵盤midiキーボード
 ・デュアルディスプレイ

外で作業をするときにこんなもん持ち運ぶ人はいないわけで、もしいたら相当拘りが強いかあぶ…いや、何でもありません。
昔草津温泉に作曲合宿行ったときに、一人だけ49鍵盤とモニタースピーカーを担いで乗り込んだなんてくちがさけてもいいません。墓場まで持っていくんです(??????

無論、アプリの問題などもあるため完璧な環境はいまだに構築できません。
早くiPad版のLogic Pro X出してくれませんかね…(切実

じゃあ、外で必要な機能・必要な作業は何かと考えると、楽曲のラフを作成する、などがメインになります。
ただし、あくまで当方の場合で、人によってはそれで完結できる方もいるのでその点はご了承ください。

ともあれ、そういった作業ができる必要十分な環境があればいいわけです。

■ボトルネックは何か??

以前からずっと悩んでいたのが、イヤフォン。
有線のイヤフォンを使ってモバイル環境作業をしようとすると、ケーブルが必ず邪魔になってしまい、イライラがとてつもなかったんです。
それはmacbookの頃からずっとそうでして。

自宅環境なら、ヘッドフォンの端子が邪魔な位置にならないように機材の配置を調整しているので良いのですが、モバイルの場合はそうはいかない。
そうなると、できれば有線ではなく、無線で接続したいわけです。

となると、もうお分かりかと思います。
bluetooth接続の場合のレイテンシ問題。

■低遅延のBluetoothコーデック規格

ところでBluetoothのコーデック、というものをご存知でしょうか?
SBCやAACなどのなんか聞いたことのあるものから、aptX、LDACなどなど、さまざまなものがあります。そして当然、それぞれに特色があるわけです。
しかし、どのコーデックにも共通しているのが、レイテンシがあるということ。

ただ一つ、とあるコーデックを除いては。

それが、aptXの派生規格?と言えばいいのでしょうか、
「aptX LL (Low Latency)」

どのくらいレイテンシが違うかというと、ごく一般的な、大体の機器に共通して使用できるSBCが220ms(0.22s)程度なのに対し、aptX LLはなんと40ms(0.04s)未満。

DAWでリアルタイムにキーボードで演奏しようとすると、このレイテンシがどうしようもなくネックになるため、ここだけは何とかしたいわけです。

■apple製品はaptX規格対応していない!!

しかし、aptX LLを使おうにも、apple 製品のほとんどはSBCとAAC規格。macOSなら、知識ある人なら設定を変えて、aptXなら使えます。
けど、iPad等はaptXは対応していない。
正直、ここでかなり凹んでたんですが、同時に「トランスミッター」が使えることに気づいてませんでした。

■なら、iPad ProでaptX LL使えるようにしちゃえ

トランスミッター、そんな便利なもんあるんですね。
iPad Proになり、USB C接続になったことにより、さまざまなデバイスが使えるようになりました。
オーディオインターフェースだって、Core Audio対応なら使えてしまうようになりました。とんでもない進化だと個人的に思ってます。

あ、そうか、ならUSB接続のトランスミッターを接続して、それ経由でBluetooth接続すりゃいいんだ


というわけで、色々しらべたうえで、CREATIVEのBT-W2を購入しました。
あと、単独接続できるように、一応USB-C → USB-A変換アダプタを購入。
まあ、これは今の環境ではすぐには必要ないかもですが。

これを、iPad Proに繋げたHUBに繋げて…

aptX LL対応のイヤフォンとペアリング。
特別な設定必要かな、と思ったけど、大丈夫でした。
諸々接続した状態で、イヤフォンをペアリング状態に、iPad Proの設定からBluetooth接続を行う。
これで、自動的にトランスミッター側で接続してくれるみたいです。

実際にDAWを起動し、キーボードを弾いてみる…

■aptX LLの低遅延が想像以上にヤバい

いやもうね、すごすぎました。
リアルタイムで弾いているのと遜色ないくらい普通に弾けます。
よ〜〜〜く聴けば、若干のレイテンシが感じられるかなとはなりますが、
作曲をする上では全く問題ない。


これまで、iPadでの作曲環境は半分諦めていたんですが、今回のブレークスルーで一気に解決の糸口が見えました。
Logic Proはまだ移植されてないけど、garage bandのファイルはそのまま読み込めるので問題なく、最悪エレクトロをガッツリやりたいなら、FL STUDIOを立ち上げれば良い。
Mix/Masteringに関しては今のところ深く考えてないけど、まあアナログミキサーも外に持っていけないし、それは除外でも大丈夫でしょう。

外出先で、ちょっと場所を見つけて作業…というのができるようになってきて、非常に嬉しい限りです。
早く試してみたいところですね!

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