軽くて重いものは
立春を迎えて、増々寒くなった。窓の外の寒雀も丸々として、夏比1.5倍は可愛くなっている。
あの丸さは羽毛を膨らませているからだと思っていたが、中身も少し太るらしい。脂の乗った寒雀は美味しいそうだ。
冬になると脂肪が付きます。 昔から、1~2月のすずめを寒すずめと云って、 焼鳥にするのに、いちばん最適なすずめになります。脂が乗って旨いです。
関東では雀焼きと言えば、小鮒を串にぎっしり刺して甘辛く焼いた物なので、本物の雀を焼く料理があると知った時にはびっくりした。
鴨もウズラも大好きなジビエ好きなのに、窓の外でチュンチュン鳴いている雀は可哀想に思えるから食の地域性は面白いものだ。
これでは鶏は可哀想でフライドチキンは大好きな、今時の子供を笑えないではないか。
これは着膨れである
寒風の中を仕方なく出る時はダウンジャケットでモコモコに着膨れて行く。
寒がりの私は寒さに合わせて、数枚のダウンジャケットを着回している。
一番防寒性の高い物は、冬山仕様のものだ。
これを関東の比較的温暖な土地で着るから、他人よりモコモコしていても仕方がないのである。
ほら、そんな薄いお洒落ダウンじゃ暖かくないでしょ。
そんな足出して、暖かくしないと歳を取ってから後悔するわよ。
余計なお世話な事を考えながら、特売場をモコモコダウンで幅を取って歩く。
そう、ダウンを着れば太って見えるのは仕方が無い。仕方が無いのである。
着膨れの中身も膨れていた!
家に帰ってダウンを脱ぐと、体積が半分になった気がする。
脱皮したというか、すごく痩せた気がして気に入っていた。
ん?・・・一部痩せていない場所があるぞ?
洗面台の鏡に映る顔が着膨れ丸くなっている。
いっそ、顔もダウンフードで隠してから、パッと脱げば痩せた快感を味わえるかも?と埒もない事を考えた。
悪い予感に現実逃避をしてしまうが、まだ間に合うかもしれない。
エイッと脱いで、体重計に乗ってみると・・・前回の計測より体重が増えている。
いや前回も、その前の前よりも体重が増え続けている。
人を油断させておいて、知らないうちに毎日数gづつ増えていたのだ。何という卑怯な手だろうか!
涙も積もれば山となる
寒雀と同じく、ダウンの中身も冬仕様な脂の乗った私。
冬になって、私の体は泣き濡れた雀(の涙)で一杯になったようだ。
となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2020年10月13日放送の「なぞの細道」のコーナーによると、もし雀が泣くとしたら露出している目の大きさから考えて、一粒の涙は0.007~8ミリグラムくらいらしい。
私の増えた体重は雀の涙5000羽分である。
秘密ですよ〜。