出版社を頼らずに自分で出版すると、権利・契約関係においても自由がある
自分で本を作る最大のメリットは、それは権利・契約の面において言えるかもしれません。
本を作成する場合、一番最初に思いつくのは著作権ですね。他にも出版権などあります。これ以外にも出版社と執筆者との間の契約があります。企業と取引を行うと、このように法律に関係する問題に遭遇します。
「法律関係は見るだけで頭が痛くなる」という方もいらっしゃるでしょう。法律は専門用語が難しく、また条文・判例・学説などが理解できないと正しく判断できないものです。私自身、社会人になり法律の知識が業務で必要となったこともあり、法学部に入学し法律を勉強しています。ですが、専門的な業務に関する法律は、学校の授業だけでは足りません。自分で調べたり、場合によっては専門家に相談しなければならないものです。
他にも、交渉が苦手な方もいらっしゃるのではないでしょうか。「本当はもうちょっと私に有利な条件にしたいけど、今ここでそんなこと言ったら契約してもらえないかもしれない」ということで、不本意な条件に合意するケースです。相手の企業が強いと、特に個人は立場上弱くなってしまいます。「せっかく大手の出版社で本を出してもらえるのに、多少条件が悪くても仕方ない」と思う人もいるかもしれません。また、交渉に慣れていない方だと、「こんなことを私が言ってもいいものか」と思ってしまうものです。
ですが、自分で出版する場合には、様々な権利は全て自分で保有することができます。そして取引企業が減ると、その分契約交渉も減ります。その結果、外部との煩わしい交渉は最小で済みます。ここに自分で出版する魅力があるかもしれません。