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木の家にすまう 16(大黒柱は、なぜ太い?)
「大黒柱」ってご存知ですか?
一家の長を大黒柱と形容することもありますね。
最近では大黒柱がない家も増えているので、もしかしたらご存知ない方が
いらっしゃるかもしれませんね。
大黒柱は家の中心付近にあって、他の柱よりも一回り以上太い柱なんですね。では、なぜ大黒柱は他の柱よりも太いのでしょうか?
家の中心にあるので、象徴的な意味で意図的に太くしている?
もちろん、そのような意味合いもあると思いますが
私が考えるには、構造的な意味合いも大きいと思っています。
大黒柱は、家の中心にあることで四方から梁が大黒柱に向かって集まってきます。そしてその集まって来た梁を受けるために、大黒柱には何らかの加工を施す必要があります。その加工のことを「仕口(しぐち)」と呼びます。
その仕口の加工見本が下写真です。
これは、もう少し上下に長かった柱ですが必要な部分のみを残して、他は切り落としてしまいました。形状や大きさは異なりますが、このような加工が、この柱の四方向に施されています。
今、この柱を赤いラインの部分に沿ってカットすると、その残りの断面積は何も加工を施していない場合の半分以下になりますし、その断面形状も本当に心もとない状態になります。柱の安全性を検討するために柱の断面性能を検討するのですが、詳しくは最近始めた、私のYouTubeチャンネルで解説していますので、是非こちらから、ご覧になって下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=fEVso5p71_I
この状態になることを避けるために直行する梁のレベル(高さ)を変えることも有効な方法になります。要するに一点に加工が集中しないようにすると言うことです。