弁理士試験体験記⑯ ~口述本試験~

令和3年度、口述本試験を振り返ります。


1.当日の流れ

試験日は1日目午前でした。

・ 受付前
9時頃に会場のザ・プリンスタワー東京に到着しました。
地下2階にコンビニがあるため、そこで水分とお菓子を購入しました。
受付の場所はすぐに分かったのですが、コンビニの場所は少し分かりづらく、ホテル内で少し迷子になりました。

・ 受付
検温を行い、3つのレーンに階ごとに分かれました。
ここでネームプレートを受け取りました。

・ 試験前の控え室
私の部屋は6人部屋でした。
試験の順番は特にアナウンスされなかったと思いますが、自分の番号で呼ばれる順番はなんとなく分かりました。私は一番最後だったので、試験までかなり待たされました。
待ち時間は口述アドヴァンスに目を通していました。また、ちょうど窓際の席で東京タワーが見える部屋だったため、東京タワーを眺めて過ごしていました。なお、電子機器は試験が終わるまで使用することが出来ないため、直前の確認資料は紙媒体で持ち込む必要があります。
お手洗いに行くときは金属探知機のチェックを受けました。男性は控え室のお手洗い、女性は他の部屋(お手洗い用の部屋?)のお手洗いを使用することが出来ます。ちなみに、私の控え室は全員お手洗いに行っていました。お手洗いに行くと大きめの鏡があるので、試験前の身だしなみチェックに良いと思います。

・ 廊下
試験が始まる前に廊下で注意事項を読むように言われます。廊下はかなり暗いので懐中電灯を渡されて注意事項を確認しました。

・ 試験後の控え室
試験前の控え室と同じメンバーでした。午前組だったので、午後の受験生の受付が終わるまでは全員待機する必要があります。
参考書等は開かないようにして欲しいという趣旨を多分言われた、他の人も本を読んでいる人はいなかったため、解散まではボーッと過ごしていました。試験後は廊下側の座席だったため、ホテルの壁を眺めるしかなくて辛かったです。試験後の暇つぶし用に文庫本を持って行っていたのですが、結局読めませんでした。


2.試験の振り返り

■ 特許

回答に対して聞き返されることもなく、淡々と答え続け、一度も法文集を開かずに終わりました。最後の質問は、主査の先生が副査の先生に答えとして問題ないかを確認していましたが、副査の先生がうなずいてお終いでした。
総括質問としては、弁理士試験受験のきっかけ、弁理士試験を受けた回数、今の仕事内容、勉強時間について聞かれました。1回目のベルがなるまでは総括質問が続き、ベルがなったらすぐに部屋から退出するように言われました。

■ 意匠

質問の意図が分からなくなってしまった問題、パネル問題で状況が整理できなくなってしまった問題があったので、何回か問題を確認しながら答えました。意匠は、条文番号まで細かく聞かれたことが印象に残りました。条文番号を間違えて答えてしまいましたが、副査の先生が分かりやすく苦笑いされていたのですぐに間違っていることに気づきました。その後、法文集を開いて正しい番号を答えて終わりました。
総括質問は弁理士試験受験のきっかけ、論文試験の感想でした。特許同様に1回目のベルがなったら、すぐに退室するように言われました。

■ 商標

商標はグダグダでした。辛うじて最後の問題までは到達していそうでしたが、セーフかアウトか分からない手応えのまま終わりました。法文集をそのまま読むだけ等も含めて、何かしら答えて先に進めるように頑張りました。


3.気をつけていたこと


・ 簡潔に答えること
たくさん話しすぎると何を言いたいのかが自分でも分からなくなってくるため、簡潔に答えることを意識していました。回答が短めでも聞き返されることはあまり無かったです。説明不足の場合は試験官の方から質問されるため、最初の回答は少し短いかなくらいでちょうど良いように思います。また、質問の文章量が全体的に長かったように思ったため、時間内に全ての質問を終わらせるためにも簡潔に答えた方が良いと感じました。

・ 質問の内容を頭で整理してから回答する
何を答えて欲しいのかを考えてから、質問の意図に沿った回答が出来るようにしていました。
令和3年度の試験は、質問の文章量が全体的に長め、パネル問題のパネルの情報量が多めだったため、質問の内容を整理するのが中々大変でした。

・ 沈黙の時間をなるべく減らす
何かしら答えないと試験官の先生方からのフォローも入らないため、法文集を開いて何かしら答える、質問の内容を確認してみる、等、沈黙の時間は作らないようにしていました。


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