弁理士試験体験記⑫ ~短答試験本番~

短答試験本番を振り返ってみます。

1.会場の雰囲気

私は立教大学の池袋キャンパスが受験会場でした。
キャンパス内にベンチがところどころにあるので、天気が良ければ試験が始まるまではそこに座ってゆったり過ごすのも良さそうでした。

教室内は、コロナ対策もあり、席の間隔は比較的広くとられていました。
短答試験は、一番後ろの席、かつ、5人掛けの席のど真ん中に自分1人といった席配置だったので、すごく試験を解きやすかったのを覚えています。

空調は受験生の申し出があれば適宜対応頂いていましたが、同じ教室でも席の配置によって暑かったり寒かったりするとは思うので、調整できる服装で行くのが良いとは思います。また、短答試験は、服装自由なので、3時間半座りっぱなしでも窮屈でない服装がお薦めです。
また、試験中はお手洗いで中座される方も思いのほか多かったです。

なお、教室内で一番印象に残ったのは、受験教室の板書に「弁理士試験」ではなく、「税理士試験」と書かれていたことです。ちなみに、試験中に板書の記載が間違っていたと気づいたようで、試験中に「弁理士試験」と修正されていました。


2.短答試験の解き方


■ 問題を解く順番

私は条約→著不→特許→意匠→商標という順番で解いていました。
比較的短い時間で解ける下三法から取り組み、残りの時間を使ってじっくり四法を解くというやり方でした。一番最後に特許法を解くと頭が疲れていてキツかったので、特許法は下三法のすぐ後に解いていました。

問題を解く順番は好きな順で良いとは思いますが、自分がどの順番に解くかを決めておいて、1回は模試や過去問で練習しておくということはお薦めします。


■ 自信が無い問題の考え方

短答試験はマークシート式なので、根拠があやふやであったとしても、正解の番号にマークさえ出来れば、得点は取れます。
そのため、根拠が思いつかない問題であっても、○っぽいか、×っぽいか、は頑張って考えると良いようには思います。(もちろん、条文を暗記していないと解けない問題もありますが・・・・・・。)
私は、自信が無い問題については、以下のように考えて問題を解きました。

・ 問題文に記載されている規定があると、何か不具合はないか?
これは本試験のときに考えたことです。具体的には、以下の問いを解くときに使いました。
(問題:条約6-5)意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定に関して、「出願人が、国際出願に指定締約国の表示を含めない場合、すべての締約国を指定したものとみなされる。」
(考えたこと)こんな規定があると、PCTと違って期間が過ぎればみなし取下げになるわけではないし、すべての締約国に対してお金を払うことになって、すごく大変なことなっちゃうよな・・・・・・。これは×だろうな。
・ どちらの立場の人を大切にすべきか?
これは著作権や不競法の問題を解くときによく考えていました。問題文の場面を想定して、訴えている側と訴えられている側のどちらの立場を大切にすべきかな?という感じで問題を解いていました。本試験ではありませんが、過去問や模試では、「これで罰金取られたら、訴えられている側が可哀想」というような考えで答えを出した問題がいくつかありました。


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