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【TSG2024】TOKYO STARTUPGATEWAY2次選考敗退と、私が得たもの。

はじめに

2024年6月から、私は東京都発のスタートアップコンテスト「Tokyo Startup Gateway(TSG)」に挑戦していました。国内最大級のこのコンテストには3317人もの応募があり、選考を勝ち抜いた精鋭たちだけが次のステージに進めるという、非常に競争率の高いものでした。9月末に行われた二次選考は、わずか30人しか選ばれないという狭き門で、残念ながら、私はこの選考を通過することができませんでした。残念だったけれど、この過程で得た成長と新たな気づきは、私にとってかけがえのない財産となりました。


ビジョンを描くことの重要性

TSGの選考過程で最も印象に残ったのは、「どういう世界をつくりたいのか」というビジョンの重要性でした。
どのように実行するかという手段や方法についてはほとんど問われず、むしろ私たちが描く未来像と、それを追い求める理由にひたすら焦点が当てられていました。
このアプローチは、非常に新鮮でした。それまでの私は、常に具体的な計画や戦略に重きを置いていました。目標を達成するためには、明確な道筋が必要だと信じていましたし、数々の戦略を練ることが成功への鍵だと思っていました。しかし、TSGの選考を通じて気づかされたのは、ビジネスや人生において本当に重要なのは「何を成し遂げたいか」というビジョンであり、そのビジョンをどれだけ明確に描き、それを揺るがずに追い続けることができるかだということです。

具体的な手段や方法は、状況に応じていくらでも変えることができます。時には失敗することもありますが、失敗を重ねる中で最適な手段が見つかることもあるでしょう。100通りの手段を試して失敗しても、101回目の挑戦で大きな成功を収める可能性があります。しかし、自分が何を成し遂げたいのか、その理由は、どんなに困難な状況に直面しても決して揺るがすべきではありません。ビジョンを持ち、それを明確にし、そしてそれを柔軟に追求する。このシンプルでありながら力強いアプローチは、今や私の人生哲学の核となりました。

「誰とやるか」の大切さ

次に印象的だったのは、「誰とやるか」の重要性です。特に二次選考の段階では、この点が非常に強調されていました。応募書類の中で、チームメンバーや応援者、協力者・取引先、アドバイザー・メンターなどについて6000文字にわたる記述が求められました。初めてこの課題に直面したとき、正直なところ「こんなに多くの文字数をどうやって埋めればいいのだろう」と戸惑いましたし、自分には十分な人脈がないのではないかという不安もよぎりました。しかし、実際に書き始めてみると、驚くべきことに、私の周りには想像以上に多くの仲間やサポーターがいることに気づかされました。書類を作成していく中で、これまでの人生で出会ってきた人々や、私を支えてくれている存在が一つ一つ点として浮かび上がり、それが一気に線となって繋がっていく感覚を覚えました。この過程で、自分の成長の軌跡と共に、私を支えてくれている大切な人々の存在が鮮明に浮かび上がってきたのです。そのとき、思わず涙がこぼれました。

一人では何も成し遂げられないという現実を、改めて強く感じました。新しいことに挑戦する際には、仲間を集め、お互いの強みを最大限に活かし合える関係性が不可欠です。自分一人で戦うことはできません。人とのつながりを大切にし、その中で互いに支え合うことで、大きな挑戦が成功に導かれるのだと深く理解しました。この気づきは、私にとって大きな転換点となり、今後の挑戦に向けた新たな指針となりました。

技術の理解とその重要性

TSGの選考過程で、特にエンジニアの方々との対話を通じて、技術に対する理解の重要性を痛感しました。現代では、ノーコードツールやAIなどの技術が急速に進化し、技術的な知識がなくてもある程度の成果物を生み出すことができる環境が整っています。この「技術の民主化」は、クリエイティブな可能性を多くの人々に開放するという点で非常に素晴らしいことです。しかし、表面的な操作スキルと、その背後にある技術の本質的な理解との間には大きなギャップが存在します。

技術の仕組みや原理を理解しているか否かで、実現できることの幅や深さが大きく異なります。たとえば、ノーコードツールを使って簡単にウェブサイトを作成することができても、背後でどのようにデータが処理され、どのように情報が流れているのかを理解しているかどうかで、後にそのシステムを改善したり、拡張したりする際の可能性が変わってくるのです。

この気づきは、私にとって、学びの必要性を再認識させるものでした。技術への理解は、クリエイティブな発展を支える基盤であり、それがあってこそ新しい価値を生み出すことができます。これからも技術についての学びを深めていきたいと思っています。

子育てと挑戦を両立するロールモデル

そして、TSGの選考過程で最も心を動かされたのは、子育てをしながらも活躍する多くの女性たちの姿でした。これまで私は、子育てという大きな責任を抱える中で、無意識のうちに「新たな挑戦は難しい」と考えてしまっていました。自己実現やキャリアの追求は、子育てが落ち着いてからでも遅くない、とどこかで自分に言い聞かせていたのです。しかし、TSGで出会った女性たちの姿を目の当たりにし、私のその考えは大きく変わりました。彼女たちは皆、子育てをしながらも新しい挑戦に果敢に取り組み、自らの夢を追い続けていました。
具体的なロールモデルが目の前にいることの意義は大きく、彼女たちの姿を通じて、私もまた自分の経験や視点を活かし、新たな価値を創造できるという確かな自信を得ることができました。それは、単なる希望や憧れに留まらず、彼女たちの成功に裏打ちされた、現実的な道筋を感じさせてくれるものでした。そして、その道を歩むことで、私は自分自身が次世代にとってのロールモデルとなり、子どもたちや周囲に前向きな影響を与える存在になれるかもしれないという新たな目標も生まれたのです。

おわりに

Tokyo Startup Gatewayは、私にとって非常に大きなチャレンジでした。得た学びや経験は計り知れません。このコンテストを通じて、ビジョンを持ち続けることの重要性や、人とのつながりの大切さ、技術への理解の深まり、そして子育てと挑戦の両立の価値に気づくことができました。今回のTSGで得た学びをもとに、自らのビジョンを持ち続け、未来に向かって歩み続けていきたいと思います。



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