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絶望に泣く小市民冬銀河

絶望ぜつぼう小市民しょうしみん冬銀河ふゆぎんが

「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」
 私は二度同じ言葉を繰り返しました。そうして、その言葉がKの上にどう影響するかを見詰めていました。
「馬鹿だ」とやがてKが答えました。「僕は馬鹿だ」

夏目漱石『こころ』
フェルディナント・ホドラー《絶望》1892年

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