伊坂幸太郎『サブマリン』読了
罪って何か。犯してよい罪なんてあるのか。全て一律に断罪されるのか。
それは違う。何であれば許されてどこからは許されないのか。その内面に触れるほど酌量の余地のある事情に気づくかもしれない。
犯罪を犯す者が全員悪魔のような顔をしている訳ではない。身の回りにいる人と同じかもしれない。わざとではないから、事情があったから仕方ない、でも被害者からしたらそんなことは関係ない。きっと腸が煮えくり返るほと許せないはず。
じゃあ極めて重い刑罰でもいいのか。
酌量を勘案して軽くしてもいいのか。
単純な答えは存在しない。
そこに寄り添って、どれだけ考え悩み抜くか、その過程に意味があったりするのかもしれない。難しい。考え続けなくちゃいけない。