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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

Ave Mujica考察への雑感5-1

年明けに始まったムジカのアニメも5話まで放映され、ストーリーは序盤から中盤に差し掛かってきました。伏せられていたカードが徐々に開示され始めており、考察は先読み推理の段階をすでに終え、答え合わせが始まりつつあります。これまでの推理や妄想を振り返りつつ、これからの展開をいろいろ考えられる今が一番楽しい時期かもしれません。


5話での答え合わせ

明確に否定されたものを紹介します。

本当にただ祥子と一緒にいるためだけなら、Ave Mujicaである必要性は必ずしもない。にゃむに反論する理由がありません。二人きりになりたいならバンドはむしろ邪魔です。ただ祥子を守るために前に出てライブ感で喋っている可能性も否定できませんが、初華にとってバンドをやる理由があるのだとすれば、それは何のためなのでしょうか。

Ave Mujica考察への雑感3 -ムジカのスワニルダは誰?-

因果が逆でした。初華は祥子と居られればなんでもよくて、初華がバンドをやる理由は「祥子がバンドを大事にしているから」でした。ムジカ解散後、事務所の連絡にも出なくていいと言い、ただひたすら一緒に居ることだけを求める姿からはバンドへの未練など微塵も感じられません。

ちなみに4話の予想でモーティスがそよに反撃するという見方が強まっていますが、私はそよがシカトされる派です。なぜなら、MyGO10話でそよが睦をシカトしていたから。ここも反転してくると思います。

同上

長崎そよはファンと制作陣で評価が大きく乖離しています。今回もモーティスに嚙みついてボコボコにされるやら、逆に救いの手を伸ばせるやらと良くも悪くも存在感を発揮するという予想がかなり多かったですが、そもそも制作陣がそこまでの格として扱っていませんよね。
アバンでTVのモーティスを見て驚き、クラスでもモーティスを見て爪をいじる。終わり。まあそんなもんでしょう。今後もそんなもんだと思います。

Ave Mujica考察への雑感4

Cパートで睦の家に行ってました。ちょっと長崎そよさんを舐めすぎてました。部屋でモーティス見て醜態を晒しましたが、それなりの知り合いがあんなことになってるのを見たらああなるのも無理ないと思います。
モーティスはそんなそよに助けを求めましたね。睦を突き放したそよ、そよに縋ったモーティスで対比が生まれるのは予想外でした。でもこの制作陣なら次回アバンでそよが睦の部屋から逃走するところを描いてもおかしくない。信じることを諦めない。

「解散」を明言はしていないこと(あくまで終幕を告げただけ)、ギャグとしか思えないモーティスの絶叫を踏まえると、(事務所の介入を経て)これは演出だったけどバンドはいったん活動休止します、くらいの措置になるんじゃないかなと思っています。ファンもそれなら納得がいくかも。アマチュアのMyGOはともかく、プロであるムジカは一度解散してしまうと再起に手間がかかりますし。

同上

アバンでしっかり解散。観客の発言と払い戻し対応からすると、福岡公演は開演即終了したようですね。絶対お気持ちブログ乱立してると思う。新曲発表予定だった最終日は東京公演であったことも合わせて判明しました。

「ケンコウニヨクナイ!」のシーンで、初めて初華がロフトに入ってきました。祥子の心に近づけた描写かなと思っていたのですが、そのあとに例のアンポンタン演出なので深読みのし過ぎだったかもしれません。

同上

ここは明確な根拠こそないですが、たぶんロフトの役割を読み違えています。5話で「家の中に入ること」が重要な示唆であることが示されたため(後述)、祥子がロフトで寝泊まりしていたのは、「初華が祥子に心を許している一方、祥子はそうではない」ということの示唆です。梯子が距離感の象徴であることも間違いかどうかは微妙。

当たってそうな考察・妄想も複数ありますが、こちらは明確にそうだというシーンがまだ出てきていないので今後追々ということでお願いします。

おまけ

2/2(5話放送後)のフリーライブで新曲発表がなされた後(※ストーリー連動でツアー最終日のライブが再現されるはずなので、新曲発表は確実にされる)

Ave Mujica考察への雑感3 -ムジカのスワニルダは誰?-

ストーリーまったく関係ありませんでした。バンドリの常識が身についておらず、アニメ<ライブというコンテンツのヒエラルキー構造をまだ理解しきれていなかった私が未熟でした。新曲もなし。最初のKiLLKiSSが「かりそめの」曲だったことには気づけた(最後のKiLLKiSSとギターが全然違う)ので許してください…。
しかし無料のライブであそこまでやってくれるの神コンテンツですね。ありがたいのと同時に、ブシロードがAve Mujicaを社運かけた一大コンテンツと認識していることがハッキリと理解できました。たぶん億単位の金を持ち出しにしているでしょ。

5話の作りが丁寧で感動した

4話でかなり理屈が破綻したデカ感情オモロ!!みたいなアニメを展開されたので、正直なところ期待するラインを大幅に引き下げて5話を見ました。しかし、Aパートでは一転して丁寧な情景描写が展開されていました。バンドを失って祥子は赤羽のアパートに戻り、かつての生活を再開。そこに祖父がやってきて、彼女の境遇はCRICHIC解散前の状況にまでロールバックされました。ここまで展開されてきたストーリーは全て無意味であり、所詮はお遊びに過ぎなかったとでも言いたげな情景。「私は、私が嫌いですわ」。祥子への舐めすら感じられたこれまでのストーリーとは異なり、彼女のしてきたことへの報いとしてはこれ以上ない描写が見られたと思います。
努力家演出で視聴者の大多数が騙されているにゃむエピソードがストーリー展開上かなりノイズだなと感じますが、マネージャーが袋小路さんであり、演技のオーディションの話が来ていたのに自ら蹴ったシーンなど「逃げ」の演出が多大に織り込まれているので、今後の伏線として生きてきそう。
初華に対する海鈴&にゃむの当たりが強すぎてちょっと面白くなってしまった。事ここに至ってもショボショボしている初華がどのあたりで「本性」を見せてくれるのかも楽しみです。

家に入ること、心に立ち入るということ

今回注目したいのは、MyGOメンバーが祥子と睦の家に入るところです。
CRICHICの経験があるそよと燈はスリッパ/上履きで立ち入り、そうでない愛音は土足で入る。厳密には豊川邸が土足で入る家なので、愛音の靴はさほど重要でないかも。様子がおかしい知り合いの心に立ち入るにあたって、知り合いだからこそ繊細な行動をする。そういう心情が現れていると思います。靴履き替える暇すらかなぐり捨て、逃げる祥子に飛びつこうとした燈の行動力も表現されて一石二鳥といったところでしょうか。
家に入ることが内面に立ち入ることのメタファーであることはMyGOアニメのほうで既に示されているとおりです。燈の家に入った愛音と祥子、入れない立希、そよの家に入った愛音など。睦の部屋は現状では情報が足りませんが、睦にとっては自室より地下スタジオでギター弾くのが心の拠り所であり、そのスタジオがバンドの練習拠点にされた流れで彼女の心が踏みにじられる演出がなされているので、ここは睦というよりモーティスとしての内面にそよが立ち入ったという受け止めでいいのかもしれません。
祥子の家ではピアノが母との思い出、燈との出会いを併せて想起させるアイテムとして存在しており(予告見て羽丘のピアノと見間違えたドアホもいますが)、ピアノに触れた祥子は自己嫌悪に陥り、燈はバンドやろうと叫びました。バンドをやる、というのを直接的に受け取るよりは抱え込んだ苦しみをバンドという形で出して欲しい、教えて欲しいということであろうと思います。気持ちを音楽に乗せてうたうということを祥子に教えられ、CRICHIC解散でトラウマになっていたバンドという表現方法を愛音から再び示された燈が、MyGOの結成を通じて楽奈から学んだ「バンドやろ」というフレーズを、ここで繰り出したことに感動しました。
翻って初華です。5話では凄まじい空っぽぶりを露呈していましたね。家を出ていかれたあとの花咲川での一幕は失笑を誘う情けなさでした。この空っぽぶりが部屋でも表現されていて、祥子が出て行ったあとのロフトに布団を敷きなおし、コーヒーを2人分淹れて物思いにふける。祥子の心に寄り添えていなかった初華が、それを自覚できていないまま祥子の抜け殻に縋っている(平井堅「瞳をとじて」とか聴いてそう)ということですね。てか、出て行かれるまでずっとコーヒーを出してるんだな。

祐天寺にゃむは正しいか

4話までだけを見れば、向上心の塊であり、その背景に熊本の家族の存在があり、成り上がるために手段を選ばないキャラクターである。という説明が通ったので、視点によれば正しい面もあると言えました。しかし、5話で祐天寺さん逃げましたよね。バラエティ番組で「なんでもやります」と言い切っておいて、演劇のオーディション話を蹴っています。無理に擁護するならプロデューサー直々のお話というところから枕の匂わせを疑ったりしてもいいですが、このアニメはバンドリなのでそういう概念はないでしょう。演技の本と睦の一幕が示されて、断りを入れたにゃむは悔しさに顔を歪める。演劇だけは本気だから安直に乗れなかったんだ!かっこいい!と考えたあなた、先週まで偉そうに語ってたお仕事論を撤回のうえ謝罪してください。これは明確な逃げです。(睦に)勝てないとわかっているから最初から逃げているんです。祐天寺にゃむのこれまでのご高説は全ておためごかしであったといっても過言ではない。マルチタレントを目指し、成り上がることを目標にするにゃむがチャンスを自ら手放すなんて自己矛盾も甚だしい。逃したチャンスが二度と回ってこないこと、仕事してれば普通わかるでしょう?
ここまで変な演出が組み込まれた以上、にゃむは大きな挫折に直面するだろうなという予想はつきます。マネージャーも袋小路だし。ただ、炎上やスキャンダルといった傷の残る墜ち方をすると立ち直るのに時間と労力がかかるので、飽きられて捨てられるか、自ら全てを擲って逃げるほうが現実的かな。

三角初華は何に激怒したのか

皆さんもうご覧になっているであろうこのビジョン。新規カットと新規セリフがいくつか公開されています。その中で、初華の激怒と、携帯見せられて焦っているかのような表情がかなりインパクトがありました。
セットで見るとやはり黒幕説やあのさー説が元気づいてしまいますが、ホワイダニットが弱すぎませんか?それをバンドリでやる必要性にも欠けますし。
ここまでの初華の言動が誰かのモノマネや人間のふりでないのであれば、シンプルに童貞として捉えることになります。これを踏まえて5話を見ると、激怒する方向性はある程度見えてしまったりします。片思いの相手が別の人と交際していることを知った童貞はブチギレると相場が決まっているので、初華の怒りの方向性も悪だくみがバレて逆ギレというよりは想いが通じず憎しみに反転するほうがストーリー構成上の違和感も少ないです。
RiNGを訪れるシーンも描写されているため、初華がMyGOと何らかの関わりを持ってくる展開は間違いないと思います。問題は彼女がMyGOに助けないし協力を求めに来たのか、対決しに来たのかです。燈が祥子を、楽奈が睦を救済し、CRICHICの春日影をやって、それを目撃した初華が激情にかられる。とかであれば完全に対決姿勢になりますし、ストーリーとしては作りやすい気がしますが、シナリオとしては安直すぎるのでもう少しひねった展開を期待しています。


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