新社会人の胸中
人生には分岐点がいくつもある、
というのはよく聞く話だ。
けれどその分岐点の多くは人生という大きな物語を変えるほどには至らないごく小さなものだ。
休日家でゆっくりするのか、友達と出かけるのか、一人で買い物をするのか。
家でゲームをするのか、寝るのか、YouTubeを見るのか。
高校生くらいの時はそんな一つ一つの選択肢を迷うこともなく、というか意識することもなく日常動作の一つであるかのように淡々と選んでいた。
それが最近、悩むことが増えた。
家にいると楽だし好きな時に好きなことができるから、やっぱり家にいようか。
いや、しかしせっかくの休日だ。普段行けないような山登りやカフェ巡り、古着屋巡りをしようではないか。
この原因は「自由の減少」にあると思う。
高校生の時は放課後、土日休、長期休みとたくさんの自由があった。
それが社会人になり、現在は不定休、もちろん長期休みはおろか、祭日関係なく仕事はある。仕事終わりだって放課後とは違い、重たい体と疲労感を抱えており、もはや自由とは程遠い。
社会に出て、私は大きく自由を失った。
それはなにも、時間に限られた話ではない。
心の自由も奪われた。
仕事はやりがいがある。期待されている実感もある。
しかしプライベートな時間にも仕事のことを考えたりするし、心や頭の片隅に常に奴らは存在している。
そのほかにも、先輩が結婚したり、同期が同棲を始めたりという話を聞くと、チクッと心が痛む。普段は特段考えないような、望んでいないようなことも社会に出ると否が応でも考えさせられ、望まされる。
そんな自由が奪われた状況・状態でいざ大きな分岐点に出くわした時、正しい判断ができるだろうか。
その答えは心の中で出ている。
だから私は現状を変えるべく、なるべく心にゆとりのできる生活を心がける。
音楽を聴く。
友達と連絡をとる。
好きなものを食べる。
noteを書く。(投稿しない時もあるが)
小さな積み重ねだけど、意外と心の支えになったりする。
そういうのって、いいよね。