結婚とは、何だろう?
最近、「結婚とは、何か?」ということを考える機会が増えた。
私より先に結婚した人達が離婚したり、夫と家庭内別居をしているなどの話を聞くと、結婚という二文字に光と闇があるのだなあとつくづく感じる。
ちなみに、私は結婚生活で光を感じる側の人間だと思う。
中高時代の同級生である夫と結婚したのは、コロナ禍真っ最中の2020年秋。
結婚式も、新婚旅行も、未だ実施していない。そんな話をすると、「コロナ禍で色々と出来なくなって、可哀そう。」と思われるかもしれない。
でも、意外と不幸じゃない。
私は世界一の幸せ者だと胸を張って言えるくらいには、幸せだ。
そう思えるようになるまで1年ちょっとかかったけど、今回このような考えに至るまでの経緯をお話しできたらと思う。
結婚に対する一つの解
昔、祖父に言われた言葉で凄く印象に残っている言葉がある。
「結婚とは、道なき所を整備していく作業。誰にも、正しい答えがわからない。正しいと思って進んだ道でも、間違えていることもある。でも、二人で決めて進んだ道なら、世間にとって『正しくない』でも、二人にとっては『正しい』になる。結婚するんだったら、道なき所を整備していく作業を一緒に楽しめる人としなさい。」
正確な言葉は覚えていないが、こんなニュアンスであったように思う。
そして、結婚生活2年目の今、祖父のこの言葉が身に沁みる。
コロナ禍で結婚した私達は、結婚の醍醐味である結婚式や新婚旅行などのキラキラしたものを体験することが出来ない状態が続いている。そんな中で、同時期に結婚した人達の中には、結婚式や新婚旅行を何らかの形で楽しみ、早々と妊娠出産という次なるステップを踏んでいる人達もいる。そして、私より早く人生のステップを踏んだ人達から「結婚式しないの?」「いつ子どもを産む予定なの?産むなら、早めの方が良いよ。」などと言われることもしばしばある。
そんな状況の中で、自分の中の黒々とした感情を整理するのに上記の言葉は役に立った。
そもそも、人生に明確な道はない。
社会でなんとなく決まっている指標的なものはあれど、その指標通りに歩んで成功する保証はどこにもない。例えば、20代のうちに結婚しないと結婚が厳しくなると聞くけど、30代・40代でも結婚出来る人は結婚出来ている。結婚に伴って、女性はキャリアを諦めないといけないという風潮もまだまだ強いけど、そんなこともないと思う。別の会社への転職や別居婚、夫を専業主夫にするとか、何かしらの方法を取れば諦めないで済むはず。私も正社員から派遣の道に切り替えたけど、キャリアが損なわれたとは思わない。
そして、周りは私達の人生に責任を負わない。
私の周りに限った話かもしれないけど、何故だか私の人生に口を挟んでくる人間が多い。でも、そういう人達は私の人生に責任を持たない。私が彼らの発言を機に病んで自死に至ったとしても、彼らは「何があったのか」と考えるだけで、自分の行動を振り返ることはしないだろう。それくらい、無責任な人達なのである。無責任な人達の言葉を聞いて傷つく暇があるなら、「どうしたら、この幸福がこの先も続くだろう?」と考える方がよほど有益だ。
最後に、周りの言葉で傷つく日もあるだろう。でも、今が苦しいだけで、未来が必ず苦しいものであるとは限らない。そして、道なき道を整備していく中で、何が自分達にとっての「幸福」「不幸」が見えてくるはずだ。「不幸」と感じるものは出来る限り排除し、「幸福」を掴む術を二人で探して続ける。これが、きっと結婚生活の醍醐味なのだろう。
おわり。