LIGHTBULB試着記
【2022年11月追記】
「ジャパンレザーアワード2022」において、見事「フットウェア部門フューチャーデザイン賞」を受賞されました! おめでとうございます!
LIGHTBULBとは、義肢装具士の野口さんと、靴職人のよめせんさんがコラボレーション、3D技術×ビスポーク靴で世界市場に挑戦、という志ある靴ブランドです。
今回、お二方のご好意で、3D遠隔測定→足判定→適合ゲージ靴の貸し出し、という、遠隔計測体験と、ゲージ靴でのフィッティングを試させていただきました。
(ちなみに2021年11月にやりとりをさせていただいた内容を記事にしています。)
ゲージ靴に放り込む私の足のスペックは次の通りです。
足長だいたい24cm、平素履いている革靴のサイズは24/C-Dウイズ、または 24.5/B-Cウイズです。
まずは、足の状態と適合ゲージ靴を決めるために、左右それぞれの全周囲動画を撮影し足の計測と、足踏み動画を撮影して、データ送信します。
なんだか大変そうですが、やってみると存外簡単です。ワタクシは割と神経質なほうなので、この手の計測系は気合を入れてやりがちなのですが、きっと一連の流れについての洗い出しもされたいだろうと流行りの忖度をしまして、気持ちラフ気味に撮影しましたが、特に問題なく計測できたようです。なお、足の計測には測定用のマーキング台紙をA4用紙にプリントしたものが必須なので、印刷環境がお家にない方は、コンビニなどで印刷する必要があります。しかしながら思うに会心の一足を作ってもらうのに、この程度の手間を惜しんではいけません。
データ送信後、データ解析に日にちを要しますが、測定された数値がこちら。
同じ状態での実測をするには一人では不可能なので実測値との誤差はどの程度なのかまでは調べていないのですが、おおむね数値の印象としては合っているように思います。ただ1つだけ気になったのは、過去実績でいくと右足が240越えが多いのと、実際は左足より右足、というか右足親指が大きいので、その点が気がかりでしたので、それは別途お伝えしました。
以上の測定データや足踏み動画から、たかはしの足への、野口さんのお見立ては、
日本人では2割程度の珍しく整った足
西洋の人みたいに真っ直ぐな綺麗な足
ただハイアーチ気味でちょっと固めの印象
こんなに褒められたのは小学校以来です。これは完全にモテ期到来の予感です!!!
さてさて、そんなたかはしの足に合うLIGTBULBのベース木型は、24.0とのことで、実際に冒頭のゲージ靴をお借りして、履いてみました。
まず初めて足入れしたときの感想です。
中底の出来の良さっていうのが第一印象。
踵の、特に底面側の収まりが良い。
足指根本に隆起があるように感じられ足全体としても収まりが良い。
全体として、緩くもキツい箇所もなくストレスフリーな印象。
ただヒールの接地が極小に感じられて、この点だけが不安に感じました。
次に日を改めて、室内で軽く歩行してみました。
全体としては、ごく素直というか、ごく自然なフィッティングで、このまま、無調整でもぜんぜん履ける感じです。
特に指部分の屈曲?に何か仕掛けがあるのか、前述の指根本の中底の隆起のおかげか、歩行時残した足の蹴り出しに指の曲げが非常にしやすい、また前に出した足の踏み込み時も、中底の隆起があるおかげか、前滑りが起きずに、とても歩きやすい印象です。
初足入れのときに感じた、ヒールの細さからくる不安感も、ヒール接地面について横方向は幅が細いが縦方向にはしっかり長さがあるからか、歩いた感じでは不安定さはぜんぜんありませんでした。
足のホールドもありがちな一の甲を狭めるのではなく、二の甲、三の甲でホールドされていて、それも土踏まずだけが突き上げて、といった特定部位で保持するというものではなく、中底全体とベロタン側から、ちゃんと上下で挟まれている感じです。
直立時も、土踏まずからの支え、というより、中底から足裏全体を支えてくれている印象です。
また自身の重心位置を把握することができるようです。左軸足なのですが、左足の真ん中に重心軸の点がある、というのを感じました。
踵に関しては、見た目の細さからすると、緩い印象です。ただ、あくまで見た目との印象比であって悪い印象ではないです。
総じて履いた感じは、【とてもナチュラル】という印象です。
LIGHTBULBのフィッティングについて、【トータルコンタクト】とお二人はおっしゃられてます。よめせんさんからは「快適で均等に包まれた不思議なフィッティングで、野口さんとは、これは革靴だからこそ出来るフィッティング、という話になる」とのことでした。
私のような細足だったりして、なかなか合う既成靴がない、という方なら、おわかりいただけると思うのですが、まず靴に足入れして感じるのが、どこかしらの違和感であったり痛みだったり、あるいはその結果として、靴を試着したときには不具合の起きそうな箇所がないか、ということを無意識に探しているかと思います。今回僥倖にしてLIGHTBULBの靴を試し履きさせていただいて、初めて履いたとき一瞬、特徴がない、、、とも思えたのですが、なるほど靴全体で足をホールドしにいっているのなら、特定箇所に意識がいかない、というのも納得です。
最後に、よめせんさんのお話だと、単純に革靴を作る、ということだけにとどまらない、とのことですので、お二人とLIGHTBULBの今後の展開に注目したいです。
◆リンク
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