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【エッセイ】#33 それは、天からのラブレターか

 今日は母の一周忌。
 暑くも、寒くもなく、心地よい。
 こんな日に恵まれたのは、やはり母の持てるものだと感じる。

 紅、黄色、緑に彩られる菩提寺の庭園。
 そこを私は父と静かに歩く。
 この一年を噛みしめるかのように、しっかりと。
 だが、コトバは少ない。

 ここまで想ってきたさまざまなものを再度思い返しながら。
 たった一年。
 だが、一年。
 長かった一年。
 いろいろな想いがあった。

 息子の虎が、駆け寄ってきた。
「掃除も含め、仕上げ、全部OK。
 あとは、父ちゃんたちに確認してもらえばと思う」
 いつの間にか、イイ男に育っている。
 そんなことを思い、父を見ると目が合う。
 優しく微笑んでいた。

 本日いらしてくれた人達に、たくさんの嬉しいお言葉をいただけた母はとっても幸せだったと思う。
 こんなにも多くの人に愛された人生を送れた母を羨ましく思うと共に、誇らしく思う。

―――――――――
ピコん!!
そんな中、1通のメールが届く。
「『参加決定』とさせていただきます」
先日、一部の方にはお知らせした「ガチの作家どうしの殴り合い勝負」の招待メールだ。
このタイミングでのメールに運命を感じる。

耳元で、母のコトバが私には聞こえた気がする。
「あんた、しゃんとしなさい。
 そして、気張ってきなさい。
 しっかりやっと!」

あぁ、もう。
そっちにいってからも、母ちゃんは、母ちゃんなんだなぁ・・・。って、思う。

そんなん言われたら、やってやるしかないやろ。
―――――――――

よっしゃ。
後は私がやるだけ。
全力で、そのために準備する。

自分の人生を生きろと言ってくれた、じいちゃん。
そして、あっちにいってもケツをたたいてくれた母ちゃん。
なによりも、自分のために。

私は全力でやるよ。
あなたも新しいことに挑戦してみない?

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