なぎなたの基本てなんなん?むずない?

多分一年位前に書いていた文章をあげようと思う。書ききってないところは続きを書いて。
なぎなたの話。経験者にしか伝わらない、ちょっとテクニカルなお話だけど、、、

...

 なぎなたの基本の技、体の使い方って、わかんないよね。先生によっても言い方とかいうことが違うし、そもそもどこにも体の使い方を書いてる本が少ない。そういう本もないことはないけど、書いてあることってせいぜい“打った瞬間に軸手を締めましょう、軸手の位置は鳩尾のちょっと下くらい”とか、そんな先生に聞けばわかるような形のことしか書いてなくて、結局、自分で手探りで感覚を掴んでいくしかない気がする。(まあ、一本になる打突を自分なりに研究するのも大事だと思うけど、にしても研究するための資料が少なすぎるでしょ、ってこと。)
俺の知りたいことはそんなことじゃない、ってそういう本を借りて読む度に思ってた。と言うよりむしろ、んなこたあ言われんでも分かっとるわい、みたいな感覚のほうが近いかな。字面だけが一人歩きしてて内容が無いような、、、そんな感じ。

だから、自分なりに中高なぎなたやってた中で、体得してった技術とか考え方を、ここに書き出してみよっかなって。なぎなたの試合、打突って色んな要素が相互補完的に成り立っているもの(と言うより、打突という一つのものがあるものを無理やり細分化したイメージ?)だから、それを自分の中で整理してみるっていうのもある。

僕は中高6年間やってただけだし、段位だって二段までしか取ってない。僕より上手い人なんてこの世に沢山いると思うし、間違ってることもあると思うけど、その辺は許してちょ。

そもそもの精神論

なぎなたってか、武道全般に通ずる話なんだけど、武道ってよく、「精神を鍛える」のがスポーツと違いますよって言いますやん。でも、その言葉の意味って結構曖昧な気がしてならない。そもそも武道やってる人間も、そこ意識してやってんのか?特に中高生なんざ、そんなん意識せんでも、「楽しくて好きだからやってます」で良くないか?と思う。まあ、そんなこと言っちまったら元も子もないのだけれど。

なぎなたやら剣道はもとを辿れば侍が使ってた真剣なんだから、本来だったら死んでるんだから、毎回生命懸けるつもりで練習しろ、それが精神鍛錬!みたいな言説がよくある気がする。
けど、それって違くないか?って思うんよね。別に繰り返し練習して精神が鍛えられるんだったら、スポーツかって変わらないでしょ。野球だってテニスだって、繰り返し素振りして、フォーム叩き込んで、走り込んで基礎体力作って、、、
実際、野球は昔、日本男児を精神育成みたいな感じで国のスポーツにされてたんだべ。野球部は坊主ってそういうとこから来てるじゃん、知らんけど。

んで、本題(前置きが長えよ)なんだけど、自分にとって、武道ってどういうことかっていうと、「相手の暴力を封じる」ってことだと思う。

なぎなた、剣道もそうだけど、相手の決まった部位を狙って、軸手締めて打つじゃん。メン、コテ、ドウ、スネ、ツキって。別に相手殺すんだったら、決まった部位を斬る必要なくない?力尽くで振り回して遠心力使って首斬ったりとか心臓突いちゃうとか胴体真っ二つに割っちゃうとかそんなんでいいじゃん、相手殺したいんだったら。なんでわざわざ手首なんか狙うのよ、相手殺すつもりなら。
部位が決まってたり、軸手を締めるのって、技の目的が相手を殺すんじゃなくて、生命を奪わない程度に致命傷を負わせて「戦闘不能」にさせて「暴力を封じる」ためだと思うんよ。正当防衛に近いかな。

例えば、自分とか、自分の大切な人が暴漢に襲われました。そういう時に相手を殺しちゃったら、その暴漢と同じレベルの人間に自分も成り下がっちゃわない?別に自分の身を守るんだったら相手を殺さなくても戦闘不能にさせるだけでこと足りるでしょ。
だから、軸手も締めるし、気剣体一致で残心のあるうちが一本になるんでしょ。

まあ、詳しいことは誉田哲也さんの「武士道シックスティーン」って小説シリーズを読んでくだされ。全部そこに書いてあるから。ここに書いてあることは大体その本の受け売りです。普通に読み物としても面白いし、結構オススメです。

ほな、具体的な技の説明に参りましょうか。

基本

なぎなたの有効打突は気剣体一致と残心のある打ち、だよね。
具体的には

気…気合い、発声?
剣…刃筋、軸手
体…体捌き、足捌き
残心…打った後も緊張感を持続させること

って具合かな?
多分大まかにこの要素が絡まり合って、一本の打突というものが成り立っていると思う。

んで、こん中でも大事なのが、軸手の使い方と体捌きだと思う。

・軸手
よく、軸手使うとか、軸手効かせるとかっていうじゃん、でもさ、そう言われても、軸手ってどうやって使うん?て思わん?
軸手って、二つの動きからなってると思うんよな。
まずは手首の動き。イメージはパチンコだなぁ、、、やったことないけど。パチンコを回す感じ。あれだな、バイバイって手ェ振る感じ。
👋←この絵文字だわ。この感じよ。

そして、握り込む動き。小指から順番に握り込んでく感じ。小指6薬指4くらいの力加減で握っていくと、自然に他の指もついてくる。

・体捌き
 腰から動く。足から、ともいうけど、重心が乗っているのはたぶん腰(丹田)。だから、腰を動かせば、自然と足もついてくる。

八相とか脇構えからの、体が入れ替わる技なんかはこれが特に大事。後ろ側の腰骨を最短距離で相手の腰骨に向かって、入れていく(押し込んでいく、吸い込まれていく)イメージ。

たまぁに、母校の部活に顔出すと、中学生の子たちとかは、腰が回っちゃってる気がする。相手に向かっていくってよりも、腰が円運動してるだけ、みたいな??

踏み込み系の技になっても、これが前の腰骨に変わるだけ。
ただ、踏み込み系の技、特にメンとスネは、振り上げの技の省略形ってのがあるから、これはこれで、個別に取り扱っても良いのかな。

正中線と中心

なんか、意外と正中線とか中心の話って、ふわっとだけして、詳しくは扱わない気がしてて、特に始めたての子なんかは、なんとなくで理解しているような気がする。あくまで僕の主観。ほんとのことは知らん。

正中線は、体の真ん中を通っている線のことね。前から見ても、横から見ても、人体の真ん中を通っている、頭頂から股下までを抜けていく線。

で、中心てのは、その正中線上の部位のある点、だと思う。これも個人的な解釈、人によっては違うって言われるかも。特に、なぎなたは半身に構えることが多いから、相手の腰骨=中心、みたいなイメージで理解してるかな。

中段を構えた時に、切先が自分の中心(=腰骨)を守りつつ、相手の中心を狙う意識があれば、自然と打突も、決まるようになると思う。なんか、炭治郎の「隙の糸」みたいなイメージ。切先から相手の腰骨に向かってすぅーっと見えない糸が伸びつつ、自分の中心も守る感じ。

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なんか、自分の中の基本的な理屈というか意識はこんな感じかな。雑だけど。まあ、分かってくれたら嬉しい。知らんけど。なぎなたやっとる人にしか通じんだろうし。



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