おさんぽ俳句「的皪」
毎年という訳ではありませんが、
2月から3月にかけて近くの梅園に行きます。
ちょっとクセのある梅園です。
高低差のある敷地なので、園内で寒暖のちがいがあります。
上の方はまだ咲いていないけど、下は咲いているなど
開花がばらつきます。
おまけに古木が多いせいか、開花しても遅々と進まず
ポツリポツリとさみしい印象です。
でも(いちおう)俳句詠みなら、行かない訳にもいかないし。
気乗りせず、出発です。
年々によって、いろいろな人が訪れます。
梅の下で長話にふける二人連れ。
元気よく遊ぶちびっ子。
高校生らしき男の子とそのおばあさん。
みなさん、それぞれに春をたのしんでいます。
そうそう。
澁澤龍彦氏が言っていました。
桜が一輪ばかり咲いているのはさみしいけれど、
梅の場合は絵になる。だったかな?
言われてみれば、一輪の梅がひかりを照り返すさまは、
桜にはない決意らしきものさえ感じます。
ならば。
風通しの良すぎる古木も見事といたしましょう。
なんだかんだと言いながら、満足して梅園を後にします。
しらうめの光をあびてする話 梨鱗
梅まぶし玩具かかげてはしる子に
春の日や手毬のごとく老いしひと
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