書評 生贄探し 暴走する脳
株式会社リュディアです。生贄探し 暴走する脳 を読みましたので感想です。書籍版と Kindle版へのリンクをつけておきます。
人間の嫌な面、特に日本人に見られやすい行動原理や社会について脳科学の視点から書かれています。ヤマザキマリさんとの対談も掲載されていまして、こちらの方が興味深かったです。
近年の SNS での炎上やつるし上げなどについても社会学的、脳科学的に説明がなされています。どこまでが個人の特性なのか、本質的に人間が持っているものなのか私にはわかりませんが、なるほどと思うことは多かったです。
日本人に強く見られる行動としてスパイト行動について言及されている箇所が興味深かったです。個人的にも過去に頻繁にスパイト行動を感じさせる人に出会ったことがあり、なぜそのような行動パタンに入るのか疑問に思ったことがありました。例えばこんなことがありました。
Aさんが店 P で使える割引券を持っていました。しかし Aさんの家の近くの店 P は閉店していましました。Aさんの同僚の Bさんの家の近くには店 Pがあることを知っていたので Bさんに割引券をあげてはどうか?と Aさんに提案しました。そのときの Aさんの反応は、なぜあげないとダメなのか?というものでした。
皆さんはどのように感じましたか?説明は書きませんが私は不思議な感覚を持ちました。今から思えばこれもスパイト行動の一種なのかな、と思います。
他人の行動、自分の行動も冷静に突き放して見るために読んでよかったと思える書籍でした。
では、ごきげんよう。
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