2025年度/令和7年度大学入学共通テスト 試作問題『情報Ⅰ』第1問の問3

リュディアです。引き続き試作問題の内容を詳細に解説しながら見ていきたいと思います。試作問題は次のリンクを参考にしています。

問3

次の文章を読み,空欄(カ)~(ク)に入れるのに最も適当なものを,後の解答群のうちから一つずつ選べ。基本的な論理回路には,論理積回路(AND 回路),論理和回路(OR 回路),否定回路(NOT 回路)の三つがあげられる。これらの図記号と真理値表は次の表1で示される。真理値表とは,入力と出力の関係を示した表である。

(1) S航空会社が所有する旅客機の後方には,トイレが二つ(A・B)ある。トイレA とトイレB の両方が同時に使用中になると乗客の座席前にあるパネルのランプが点灯し,乗客にトイレが満室であることを知らせる。入力A は,トイレA が使用中の場合には1,空いている場合には0とする。B についても同様である。出力X はランプが点灯する場合に1,点灯しない場合に0となる。これを実現する論理回路は次の図2である。

<解説>

今回はブール代数や論理回路に関する問題です。パリティ符号の問題と同様、ブール代数や論理回路の知識がなくても解けるようになっていますが、知識として事前に知っていないと解けないと思います。

トイレA を使用中のときは A = 1、トイレBが使用中のときは B = 1、それぞれのトイレが使用されていないときは 0 となるような回路と考えます。両方のトイレA, B, ともに使用中のとき、つまり A = B = 1 のときだけ X = 1 となり、それ以外は X = 0 となるような論理回路を考えればよいわけです。問題文中の表1にある論理積回路の真理値表が条件を満たしますね。(カ)の答えは 0 です。

(2) S航空会社では新しい旅客機を購入することにした。この旅客機では,トイレを三つ(A・B・C)に増やし,三つのうちどれか二つ以上が使用中になったら混雑を知らせるランプを点灯させる。入力や出力は(1)と同様とする。この場合の真理値表は(キ)で,これを実現する論理回路は図3である。


<解説>
今度はトイレをA, B, C の3つに増やし、2つ以上が使用中のときに出力
X = 1 となるような論理回路を組む問題です。複雑に感じる場合は回路の途中に変数を入れて考えてみます。次の図と真理値表を見てください。

これで X の列は中間点R, S の 論理和であることがわかりますね。つまり(ク)の答えは 1 です。また真理値表も既にできているので(キ)の答えは 2 であることもわかりますね。

今日はここまでとします。

では、ごきげんよう。

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