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リファラルする側・される側、実際どんなやりとりをしてる?開発体験向上を目指す組織の採用の裏側

LINEヤフーでは、社員が友人や知人を紹介するリファラル採用を積極的に推進しています。今回は、実際にリファラル採用を利用して友人を紹介した三木 康暉(giginet)と、紹介され入社した池田 翔(ikesyo)にリアルな体験談を聞きました。

プロフィール

リファラル採用紹介者: 三木康暉(みき こうき)
2022年にLINE(現LINEヤフー)に中途入社。モバイル・ディベロッパーエクスペリエンスチーム所属。「LINE」の開発者体験向上に関わる開発基盤や、ユーザー体験向上のためのOS標準機能の研究開発を担当。通称giginet。

リファラル採用入社者: 池田翔(いけだ しょう)
2024年に三木の紹介でLINEヤフーに中途入社。三木と同じチームに配属され、主に「LINE」iOSアプリのビルドシステムやCI/CD環境の改善を担当。通称ikesyo。


なるべく正直に細やかに情報共有を。信頼と安心がリファラル採用の第一歩

ー お二人はもともと、どのような間柄だったのでしょうか?

ikesyo giginetさんとは、以前からiOSエンジニアとしてインターネット上での面識はありましたが、僕がずっと関西在住だったため、直接の関わりはありませんでした。初めてお会いしたのは、2016年に「try! Swift」カンファレンスへの登壇で東京に行ったときですよね。

giginet 当時からikesyoさんは天上人のようで(笑)。仲良くなったのは、翌年の「try! Swift」後に何人かで飲みに行って、いろいろ話してからだと思います。

ikesyoさんとはずっと一緒に働きたいと思っていて、実は前職時代からikesyoさんにも声をかけたかったのですが、関西在住ということもあり、そのときはお誘いは実現しませんでした。

giginet(左)とikesyo(右)

ー どのようなきっかけで、リファラル採用の話が動きだしたのでしょうか?

ikesyo 2023年の「iOSDC Japan」カンファレンスに登壇されていたgiginetさんの発表を聞いたことがきっかけです。LINEヤフーの業務領域やプロダクトの規模感など、まさに僕が興味を持っていた内容だったこともあり、僕から声をかけました。

そのときは残念ながらポジションが空いていなかったのですが、2024年の年明け頃に「ポジションが空くかもしれない」とgiginetさんの方から連絡をいただき、改めてカジュアル面談へと進むことになりました。

giginet ikesyoさんに「興味がある」と言ってもらえて嬉しかったのですが、2023年当時はLINEヤフーの合併を控えたタイミングで、今後の会社がどうなるかわからず、採用を進められなかったんです。

その後、2024年の2月頃に採用状況が動くことになり、その話を聞いて真っ先に思い浮かべたのがikesyoさんでした。ikesyoさん自身も、ちょうど前職の大きなプロジェクトが落ち着くタイミングだと聞いて、チャンスは今しかないだろうと思いお声がけしました。

ー ikesyoさんは、具体的にどのような部分に惹かれたのでしょうか?

ikesyo 僕はエンジニアが便利に使えるものをつくったり、開発者体験をより良くすることに興味を持っていて、オープンソースでエンジニア向けのプロダクトをつくるなど、これまでにもさまざまな活動をしてきました。しかし、前職はそういった仕事をメインにできるようなチーム体制や規模感ではなかったので、アプリ開発の隙間時間に行っていました。

そんななかで、エンジニア向けにさまざまな改善を行ったり、足りないものをつくることをミッションとしているgiginetさんのチームは、まさに僕自身のやりたいこととマッチしているなと感じました。

ー 面識があるとはいえ一緒にお仕事をされた間柄ではないなかで、不安はありませんでしたか?

ikesyo giginetさんのカンファレンスでの発表やブログ記事を以前から見ていて、技術的には信頼していましたし、オープンソースの活動で関わったり、カンファレンス後の懇親会で話をしたりするなかで、「この人と一緒に仕事ができたら楽しいだろうな」と感じていたので、特に不安はなかったですね。LINEヤフーにはgiginetさんのほかにも面識がある方が何名か在籍していたので、そういった点も安心できるポイントだったと思います。

giginet 実は僕自身がリファラル採用で入社した経緯があるので、経験者としての視点を生かして、不安を感じないよう気にかけていた部分もあります。

たとえば、意外と入社前後でのギャップにつながりやすいのが、社内の細かな制度や使用ツールなどです。「イシュー管理はGitHub IssuesではなくJiraを使っている」など、聞きそびれていた部分での不慣れや馴染まなさが、積もり積もって働きにくさにつながる...なんてことも多いので、そういった部分も細かく伝えました。

また、合併直後の特異なタイミングだったので、この先どうなるかわからない部分はなるべく正直にお伝えするようにしました。給与制度や評価制度、働き方など重要な部分についても、ありのままを共有していましたね。

ikesyo そのあたりは本当に聞いておいて良かったですね。前職とは規模感が大きく異なるので、「合併して実際どうなの?」「この規模の大企業ってどうなの?」などたくさん質問させてもらいました。

giginet 質問内容には、酸いも甘いもすべてお答えしました(笑)。

なぜ自分か? ロードマップを介して将来像と期待値をすり合わせる

ー 選考に進むにあたり、どのようなコミュニケーションを行いましたか?

giginet さきほどもお話したように、時間がかかっても、あらゆる疑問点を事前に解消できるよう情報共有することに加え、ikesyoさんに入社いただいた先にある夢を語ることを大切にしていました。「チームで何をしようとしているのか、ikesyoさんに加わってもらえたらどんなことができるようになるのか」など、ロードマップを示し、ikesyoさんの力がどこにどう必要なのかお伝えしました。

ikesyoさんは関西在住のため、お声がけした2024年ごろはオンラインでのカジュアル面談がメインでしたが、東京に来るタイミングに合わせて、チームメンバーとの顔合わせのランチも開催しました。カジュアルな食事の場でチームメンバーと打ち解けてもらうことも大切ですよね。

ikesyo 業務面では、「いま何ができていなくて、今後何をやっていきたいのか」など、現状とロードマップをセットで話してもらったことで、自分がどう貢献できそうか、どんな挑戦ができそうかを具体的にイメージできたのが良かったですね。giginetさんが丁寧に情報共有してくれたため、ミスマッチが起きない形をつくってもらえたと思います。

ー 選考のタイミングで聞いておいて良かったことはありますか?

ikesyo LINEヤフーでは海外ブランチチームとのコミュニケーションもあると聞いていましたが、英語を使っての業務経験がないため不安があり、実際どのように連携しているのかいろいろ聞きました。Slackで使える翻訳ツールがあったり、ミーティングでは通訳の方に同席いただけたりするなど、さまざまな仕組みを知れたのも良かったです。

いきなりすべての業務を英語で行うのではなく、まずはそういったサポートがある環境で英語での業務に取り組めるのであれば、自分にとっても良いステップになりそうだと感じました。

ー 最終的に入社の決め手になったのは、どのような点だったのでしょうか?

ikesyo 開発者体験の改善を専門に手がけられること、そして数百人の大規模な開発体制を持つLINEヤフーでそれを実践できることでしょうか。エンジニアの人数が多ければ多いほど、自分の仕事に対するレバレッジが効くため、より大きなインパクトを残せます。ぜひその挑戦をしてみたいと思ったのが、入社を決めたもっとも大きな理由です。

また、選考前後でさまざまな質問にわかりやすく答えてもらったので、改めて「なぜ自分に声をかけてくれたのか」がクリアになりました。誘った側と誘われた側、双方にズレが生じることなく選考を進められるのは、リファラル採用の良い点だと感じました。

giginet 僕自身、自分たちが手がけている仕事は本当におもしろいと思っていますし、今後やりたいことも明確で、LINEヤフーでしかできない仕事の機会を提供できると自信を持っていました。ikesyoさんに対しても、その点が大きな訴求になったのではないかと思います。

ー それぞれイベントやカンファレンスでの登壇や発信を大切にされてきたことが、良い形で今回の採用につながったようですね。

giginet 登壇や書籍の執筆など、基本的には自分の仕事のアピールやプレゼンスアップが主目的であり、採用は副次的な効果ではありますが、それを見ていただいて、信頼していただいて、こうしてチームに加わってくれたのはとても嬉しいですね。良い形でつながって本当に良かったです。

ありのままの自分でチームに溶け込めるのは、リファラル採用だからこそ

ー ikesyoさんは入社して数か月経ちましたが、いかがですか?

ikesyo 用意いただいていたスタータータスクをスムーズに完了まで持っていくことができ、まずは最初の2,3ヵ月で一定の手ごたえを掴むことができました。

今後はロードマップに描かれていたような、開発者体験をプラスに変えるための仕事をどんどんやっていきたいですね。「LINE」の中で行っている開発体験改善のツールやテクニックを、アプリの中だけに留めるのではなく、社内外のさまざまなアプリ開発に導入するサポートを行ったり、その汎用化を行ったりすることが僕の野望です。その野望に向かい、どんどん取り組んでいこうと思います。

一方、事前に聞いていたことではありますが、LINEヤフーの規模の大きさや関係者の多さは想像以上です。誰がどのようなことをやっているのか、まだまだ覚えなければいけないこともたくさんありますし、本当に規模が大きく複雑なプロダクトなのだと痛感しました。

また英語に関しては、話す機会は多くはないものの読み書きする機会がそれなりにあるため、最初の1ヵ月は毎日頭を使いすぎてどっと疲れる感じもありました(笑)。やっと慣れてきたところなので、今後少しずつ習得していけたらと思っています。

ー リファラル採用だからこその、入社後のメリットはありますか?

ikesyo 前職では自分も採用に関わっていましたが、やはりリファラル採用だと声をかける時点で会社やチームとのカルチャーマッチを見るため、その後のミスマッチが起こりにくく定着度も高いなと感じていました。

実際に自分がリファラル採用で転職してみてもそこはメリットだと感じますし、チームに知っている人がいてウェルカムな状態で受け入れてもらえるので、仕事がしやすいです。ミーティングに参加するときもgiginetさんがフランクに紹介してくれるので、とても入り込みやすいですね。

giginet そこは意識しています。社内勉強会では「ikesyoさん何か話して!」とちょっと雑に振ってみたりして(笑)、登壇好きを生かしてどんどんみんなの前で発表してもらっています。リファラル採用だからこそ、入社後も自然とつながりが広がりやすいメリットはあるかもしれません。

ー 今後giginetさんだけでなくikesyoさんが声をかけることもあると思います。どんな方に興味を持っていただきたいですか?

ikesyo LINEヤフーはとにかく規模が大きく、知らないことやわからないことばかりです。それらに物怖じすることなく自ら調べたり、人に質問したり、どんどん踏み込んで開拓していけるフットワークは必要だと思います。

あとは、普通にアプリ開発をしているだけではなかなか遭遇しないであろう問題に出くわすことも多いので、ただ解決策を探して終わりではなく、自ら解決策を生みだしたり、その情報を世の中に提供してフィードバックしていくことにおもしろさを感じられる人がいいですね。開拓精神がある方と言えるかもしれません。

giginet LINEヤフーに対してだけでなく、業務を通して業界全体やコミュニティに貢献しようと動いてくれる方に来てほしいですね。

実はikesyoさんに来ていただいたのは、オープンソースでのプロダクト開発の実績があることも理由のひとつです。ikesyoさんがつくるプロダクトで僕たち社内の開発者の業務を改善するだけでなく、それをオープンソースにすることで、世界中の開発者の役に立つことができます。自分の仕事だけにとどまらず、ついでに業界にも貢献して、世の中も良くしようというマインドを持っている方だと嬉しいですね。

記事を読んでLINEヤフーのリファラル採用に興味を持っていただいた方は、ぜひ下記のページから詳細をご確認ください。

また、現在giginet、ikesyoが所属するチームでは 「LINE」関連案件のテクニカルプロダクトマネージャーのポジションをオープンしています。
さまざまな職種のメンバーと協業しながら「LINE」のプロダクト開発をリードできる点が魅力です。記事を読んで興味を持ってくださった方は、ぜひ下記より詳細をご確認ください。


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