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視覚障がい者支援ツールの開発_DX推進の新たな一歩
こんにちは。LINEヤフーコミュニケーションズの運営DXチームでアシスタントリーダーをしている 麓 です。
普段はAIやツールなどを駆使した運営業務の効率化を進めています。
本日はせっかくこのような場をいただきましたので、少し別の角度から私が進行した「障がい者の働きやすさ改善のためのツール構築プロジェクト」についてご紹介させていただきます。
そもそものきっかけ
私は2022年8月にLINEヤフーコミュニケーションズに入社しました。
LINEヤフーコミュニケーションズ、特に私が所属するバリューマネジメント部は、メンバー本人の意思を尊重し「やりたいことがあればどんどんやってください!」という方針を持つ組織です。
このことから入社後様々な企画案を検討しました。その中で一番情熱を注いで企画したものが本案件になります。
と言いますのも私の両親が障がい者であり、父に関しては視覚に障がいを持っている当事者です。社内・グループで保有する技術を駆使することで視覚に障がいを持つ方々の働きやすさを改善できると考え、本企画のドラフトを策定しました。その後、関係者へのヒアリングを通じて具体的な進行に繋げた形です。
こういった自由な発想と行動が許されるのがバリューマネジメント部の魅力ですね。今回のプロジェクトもその一環としてスタートしました。
プロジェクトの概要
何に困っていたの?
LINEヤフーコミュニケーションズには、視覚に障がい(弱視)をお持ちの方が数名在籍しており、外部のテキスト読み上げツールを利用し画面上のテキストを読み上げて情報取得しています。
しかしこの外部ツールは、利用中のシステムによっては読み上げできないことがあり、その結果情報を取得できなかったり不要な手間がかかってしまうという課題がありました。
何をしたの?
利用中のシステムに関係なく、幅広くテキストを読み上げることができるツール を開発しました!
画面上の読み上げたい部分を範囲指定することで、その範囲内のテキストをそのまま読み上げてくれます。
これにより、利用中のシステムや状況に依存せず、どんな環境でも画面上のテキストを読み上げることが可能となりました。
ツール操作イメージ
![](https://assets.st-note.com/img/1724142798524-6SKEPoi9cV.png?width=1200)
工夫ポイント
利用者のニーズを細かくヒアリング。「使いやすさ」を重視して以下のような機能を追加しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724142927783-99XpFkI18e.png?width=1200)
成果/実際の声
LINEヤフーコミュニケーションズ内の当事者のみなさまに、本ツールを利用いただいています。
それだけに留まらず、グループ内で障がい者の受け皿となっているLINEビジネスサポート株式会社にも本ツールを提案し、現場で実際に利用いただいています。(グループ全体での活用へ)
以下、実際に利用いただいた方々からのお声を抜粋してご紹介します。
今まで読み上げることができなかったシステム上でも、問題なく読み上げてくれるので良かった。
画像などの文字が読み取れるのは他にない機能だと思う。
画面を白黒反転させているため、範囲選択時の線を白に変えることができたり細く調節できたりするのはとても良い。
ショートカットで起動することができるのも便利。
ある程度画面が見えて文字が見えにくい人にとって、シンプルなソフトとして使い勝手が良い。
まとめ
以上、「障がい者の働きやすさ改善のためのツール構築プロジェクト」についてご紹介しました。
振り返ると、本当の意味でユーザー目線に立ち使い勝手の良い形でツール要求を整理することが非常に難しく大変でした。しかしその観点がとても養われたプロジェクトだったなと思います。
この発信が誰かに届き、障がいの有無に関わらず多様な方々の働きやすさ向上の輪が広がるととても嬉しいです。
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