スタートラインに立つ パリ五輪400mHからの気付き
信州リカオンズ 武田です。
今年の暑い夏が終わったかと思いたい今日この頃ですが、まだまだ9月になっても東京は35度でムシムシの一日です。そして、我々陸上競技クラブチームも大注目だったパリ五輪もあっという間に終わってしまいました。
ノア・ライルズ選手の100mの優勝だったり(サニブラウン選手の9"96で準決勝落ちには驚愕)、デュプランティス選手の棒高跳び、北口選手のやり投げ金メダル、忘れてはならないマイルリレーの日本チームのアジア新記録。美しい街並みの中で行われたスポーツの祭典には、非常に沢山の見所が有り、とても充実したパリ五輪だったと思います。
こんなトップアスリート達の最高の舞台となりましたが、個人的に特に印象的だったシーン(選手)は、日本の400mH代表の豊田兼選手。彼のレース後のインタビューがとても素敵で、これからも彼を応援したくなる内容でした。
「初めての五輪でつらくて、挫折のような経験があっても、今後成長していくうえで前を向いていけるような大会にしたいと思って、コーチたちと相談して出場を決めた」
引用元:朝日新聞デジタル 2024年8月6日「男子400m障害の豊田兼は予選6着 足引きずりながら苦しい表情」
内容が満足がいくものでなかったのは、我々が見ても分かります。
彼が見ているものは、単純にパリ五輪でベストを尽くす云々ではなく、彼自身の世界の中での目標に向かって自己実現していく過程だと推察します。
期待など大きなプレッシャーがかかる大舞台にピークを合わせにいくことは、本当に大変な作業だと思います。
それに、怪我をしてしまったら、4年後は来るのか、また出場の機会が有るのか等々沢山の思いが出てくると思います。
その中での、「挫折のような経験があっても、今後成長していくうえで前を向いていけるような大会にしたい」という考え。
昨今の教育で言われる様な、「忍耐力」、「自己肯定感」…正に非認知能力(*)の高さを垣間見ることができました。(そして、彼の育った桐朋学園がまさに子ども達の心を強く育む学校ということで更に納得…)
*非認知能力についての参考:ベネッセ教育研究所
これからの時代、アスリートのあり方も恐らく、タイムが速い遅い、メダルを取った取らなかったの結果だけでなく、その生き方(結果を追い求めるプロセス)が大事になってくるのだろうと思いました。
そういった意味では、全てのアスリートには様々なストーリーが有り、それが表になろうとならずとも、尊敬の念しかありません。
信州リカオンズの選手も同じです。
是非、応援を宜しくお願い致します!
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