【夫に依存していたと気付いて夫婦関係を改善する話】⑬家族の優しさ、私の居場所
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車のなかでひとり泣いてたら
ガチャ
バタン
車のなかに誰か乗り込んできた
子どもたちかな、と思いながら
泣いてる顔を見られたくなくて
顔を上げずにいる私
「ママ、大丈夫?」
「ママ、どう?」
高校生と中学生の娘達だった
心配そうな声かけに
「うん」
としか答えれない私
こんな、泣いてる姿なんて
ほとんど見せたことないから
恥ずかしさもあって
シートを倒して寝た体勢のまま
顔にはタオルを乗せたまま
娘達の声かけに「うん」だけを繰り返す
「パパがママ呼んできて、て」
ああ、夫、
私が家に帰って来ないのを心配して
娘達に伝えてくれたんだ、、、
そう思い、嬉しい気持ちと
夫本人が呼びに来てくれたらいいのに、、
と寂しいような気持ちと、、
「うん。大丈夫」
そう繰り返すばかりで
いつまでたっても顔を上げない私に
「まだここにいる?」
「まだここにいたい?」
娘達の優しい言葉
「うん」
そう応えると
「わかった、ゆっくりしてね」
そう言うと娘達は、車から降りていった
娘達の優しさがとても嬉しくて
それに
夫も心配してくれるんだ、、
そう思うと、また泣けてきて
ひとりきりになった車内で
涙を流し続けた
それから数分後
コンコンコン、と
窓ガラスを叩く音
顔に乗せてるタオルをずらして
窓の外を確認すると
小学生の長男がいた
何か言いたそうにしている様子に
窓ガラスを開けると
長男「ママ、大丈夫?」
こちらも心配そうな表情で
声をかけてくれる
私「うん。ありがとう」
そう答えると
長男「パパと次男くんのお迎え行ってくるね」
保育園に通う次男の
お迎えのことを伝えてくれて
私「え、もうそんな時間だった?」
長男「うん、お迎えは大丈夫だからね!」
私「ありがとう、助かる」
長男「まだここにいる?」
私「うん、もうちょっと」
長男「わかった、がんばってね!」
そう言って、走り去っていった長男
あー、、みんな優しいなあ、、
泣き腫らした顔を
子ども達に見られたくなくて
夫にも
心配されるから見られたくなくて
家に帰るのを躊躇していたけれど
次男の保育園のお迎えに行ってる今なら
家に夫がいないうちに、と
家に戻ると
娘達が台所でキャーキャー騒いでいる
娘①「あ、ママ!おかえり!」
娘②「いまご飯作ってるからね!」
どうやら
私のことを心配した娘達が
ふたりでご飯作りしてくれていたようで
3歳違いの娘達
いつも自分よりまわりのことを思って
行動する、とても優しい長女と
自分のやりたいことに真っしぐら
外では猫被って大人しいキャラだけど
家の中では伸び伸びやりたい放題の次女
幼い頃からずっと一緒に過ごしてきて
仲良く過ごしてるかと思えば
掴み合いの激しい喧嘩もする娘達だけど
いまは私のためにふたり仲良く
晩ごはん作りをしてくれていて
娘達の気持ちがとても嬉しくて
でも泣いた姿を見られたことや
泣き腫らした顔を見られることが
恥ずかしくて
台所で騒いでいる娘達を尻目に
私は寝室へと直行して
扉を閉めて、横になっていた
保育園に次男を迎えた夫と
長男が帰って来る音が聞こえたと思ったら
パタパタパタと小さな足音がして
「ママー!」
と次男が寝室にいる私のもとへ駆けてきた時は
娘達が
「ママいま寝てるからこっちおいで」
と次男を連れてってくれて
扉の向こうから娘達が
「ご飯出来たよ!食べてね!」
と声をかけてくれたけど
私は寝室から出ずにいて
しばらくしたら
夫と子ども達が
「いただきまーす」と
ご飯を食べる様子が伝わってきて
寝室から
みんなの楽しそうな声を聞きながら
ああ、、しあわせだ、、
私が寝室にいることを許してくれている
みんなはご飯を食べたり騒いだり
いつも通り楽しく過ごしてくれている
ここは、私の居場所なんだ
とても、しあわせだと思った
続く