リージョ観察日記20190302 サガン鳥栖戦
■カレーラス監督の頭のなかを覗く
■開幕戦でみえた課題
キャンプから4-3-3をインストールしてたようだが名古屋戦は3バック。これは例外的な対処療法だったのかもしれないが前半0-0均衡状態で気になった点を挙げるならばシャビエルが名古屋右サイドに流れる、周辺に選手を集めるそうすると鳥栖3列目もスライドして寄せるが、寄せても斜めのパスを通されたところ。またジョーが中間ポジションに落ちてくると誰が見るのか不明瞭になっていた点。
■カレーラス監督のチームビルディングは?
トーレスがいれば彼の得点から逆算して攻守の設計するのが常道。できるだけ彼を相手ゴール付近でプレーさせたい。そうするとボール奪取エリアはミドルサードになる。ゴール前にバスを止める(フィッカデンティ時代のような)後ろで4-3ブロック作り中央を閉じてワイプアウトする守備になればトーレスのボールタッチがセンターサークル付近になりロングスプリントを強いられてしまう。これでは脅威は半減してしまう。
オフェンスは本来左右の翼で相手守備を広げたいがクエンカ離脱。島屋もベンチ入りしているが守備面が問題なのかスタートからは使われない。
その中での松岡選手の起用はトーレスの背後での守備、ボールアプローチへのスピードとハードワークできる点を評価されたようにみえる。
■カレーラス監督のゲームプランの誤算
神戸2CBが横幅いっぱい広がるとトーレス起点のファーストディフェンスは空転する。松岡選手は蛍をスピッツのように見張る。そうすると、三田の周辺にスペースが生まれ自由に持てるようになる。ここで高橋(よ)が3列目前に出るところまでは設計していたはず。
誤算だったのがダンクレーの射程の長いキックの正確さ。持ち上がりながら高橋(よ)が前に出てきたところで背後スペースを狙いビジャへ数本ドンピシャでボールを届ける。
これで高橋(よ)が前に出るとロングレンジでビジャに通される。後ろで3人の高橋'sとガロヴィッチのボックス守備でブロック形成すれば失点は減る。しかしトーレスのボールタッチは下がらざるを得ないジレンマが発生してしまった。
(同じジレンマはスタンフォードブリッジのチェルシー-マンチェスターCでの前半のカンテの動きで生じた)
■後半の修正
松岡を蛍番から左足でのリリースがまだ不十分な大崎へターゲットを変更した。このことからもやはりミドルサードでボールを狩ってサイドのオープンスペースを利用しながらトーレスにいかに届けるかという部分で腐心していることがうかがわれる。
■ミスなのか必然か
失点は直接的にはボール処理を誤ったことからうまれた。ただ0スタート状態からきゅっと動き出し弧を描くことでオフサイドラインをかいくぐる駆け引きしてたのも事実である。