【コラム】#15 欲求そのものに罪なし ー不倫についてー
こんにちは、リサ@サブミッシブです。
地位のある方々から、愛人の方への贈答品制作を何度が受注したことがあるのですが、そのクライアントとの雑談が、ワタシの不倫に対する考え方を大きく変えました。それぞれの愛に関する哲学、いわば不倫哲学を聞く機会。それについてちょっと書き記そうかと。全く、妙な職業についていたものです…。
かつて、某日本のテレビ番組で、不倫は絶対反対を唱える女性達が、イケメンのイタリア男から「妻を愛している。でもそれと同じくらい君も愛している…」と言われ、すぐさまそれに対し黄色い声、OKを出していたのを見てワタシは大いにしらけ、そもそもそんなのは口先でしょ…と一言。
しかし、ワタシの目の前に来た紳士は、その台詞を自然な軽さと色気、そして真摯な態度で言い、実際、どちらの女性にも誠実であったように見えました。私は野暮な質問はせず、話したければ聞くスタンスを取っていたため、他の似たようなクライアントを紹介してもらうこともあったり。そういったところでも非常にマメ。妻たる女性も、愛人たち(何人いるのか知らないが)も、嫉妬せず、いや、存在を気付かれないように?上手く関係を続けているように見えたのでした。
ここでワタシに刻まれたのは、「不倫はマメでない男には到底無理」。それぞれの女性を、それぞれに合った愛し方で十分に愛せるなんて、すごい才能ではないか、と…。
もう一人の殿方からも学びがありました。
嫉妬深い奥さまとの関係は悪くないが、悪くない。つまり満たされていない部分がある。そしてなんと、それを満たしてくれる女性に出会ってしまった、「人生の可能性を模索する関係」と、彼は言ったのでした。
「妻の前では良い夫、会社では良い上司、子供の前では良い父親。しかし、今や選択肢が自ずと一つになり、全体的に受け身的になってきたように感じる。自分の人生はまだ続くし、謳歌したい。そう思った時に、妻との関係で満たされていないパズルのピースを見つけてしまったんだよ。
それを全力で取りに行かなくてどうする?
彼女との関係では遠慮せず我慢もしない。湧いてくる欲望を全部ぶつけ、彼女のそれも受け取る。欲求に罪なんてない。だから正直な欲求に向かい、満足しているようになると、いつか終わりが来る、かもしれない。その自覚が必要だと思う…。無自覚にこういう曖昧な関係を続けるのはむしろ罪で、いつしかどちらかが、求めていなかったことを求め始めたりするものだよ。だから、湧き起こる欲求には全力で向き合うんだ。
本当は自分はどうしたいのか?
彼女の領域を荒らさず、私の領域も荒らさず、変な周辺トラブルを起こさず。そういう覚悟と自覚のある相手でなければ、自分は全力で自分の欲求に向き合えない。僕は家族の形を壊すつもりは毛頭なし、相手のそういった状況も同じく…。」
自分がここで本気で食べたいのは、何なのか?
自分の欲求を真正面から自覚し、それを認めたのであれば、必要な状況・環境を守りつつ、全力で自分の欲求へと向かう。
なるほどね。その男性の言葉の本当の意味が理解できるようになったのは、随分後になってから。
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by リサ@サブミッシブ