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詩 どこにもない場所

雨が降っていた
土砂降り雨だった
僕は傘を持たないまま
土砂降り雨に濡れながら
歩き出す

雨は何かを流してくれるものだろうか
それとも
何かが溢れ出すものなのだろうか

どちらにせよ、雨に打たれながら
帰る道は、ぼくを悲しみでいっぱいにした。

いつしか 走り出していた。
この走りだした先には、光が見える気がして。
虹がかかるのを見られる気がして。

ぼくは、どこかわからないこの場所
から必死に振り切るように
ただ ただ 走り去る。

走り去れば、この悲しみは、
追いつけず、僕について来られはしないだろう。

どこにもない場所へ、向かおうとしているのだ。僕は。

この悲しみを振りきりながら。

再稿


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