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痛みってなんなんだろう・・・ ~日本いたみ財団市民公開講座参加~

前回に続き2月13日に愛知医科大学で開催された市民公開講座「痛み×仕事×健康寿命」に参加して感じた事やそこで得た情報を発信します。

前回の記事では「痛みは治る未来が来る」と感じた内容をお伝えしましたが、そもそも痛みって何なんでしょう?
國際疼痛学会による痛みの定義は以下の通り。

痛みは実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動に不快な体験

組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態というのは、実際に身体に対して何らかの損傷が発生もしくは発生しようとしているという事。例えば打撲や過剰な運動で筋肉が肉離れしそうな状態って事ですよね。
そしてポイントとなるのは「あるいはそれに似た、感覚かつ情動に不快な」という部分。おそらくここの部分が線維筋痛症など慢性疼痛を表す部分ですね。
組織損傷はないのに、それと同じような不快な体験をする。病院での診察では異常が見つからないのに、脳が感覚かつ情動に不快な体験を感じているという事です。

痛みの定義の付記には以下のような記述も見受けられます。
・痛みは常に個人的な経験であり、生物学的、心理的、社会的要因によって様々な程度で影響を受ける
・個人は人生の経験を通じて痛みの概念を学ぶ
・痛みを経験しているという人の思いは重んじられるべきである
・痛みは通常適応的な役割を果たすが、その一方で身体機能や社会的及び心理的な健康に悪影響を及ぼす事もある

市民公開講座で牛田先生は次のような事例を紹介されていました。

医学的に重度の変形性膝関節症を患っていても「痛い」と感じる人の割合は半分程度。そして痛いと感じるのは男性の3倍女性の方が多い。
椎間板ヘルニアの症状を示す人のほとんどは痛みを感じておらず、椎間板ヘルニアが原因で腰痛を発症している人はわずかである。
肩腱板の断裂が発生していても「痛い」と感じない人がいる。

つまり痛みは単なる感覚体験ではなく、多面性を有する主観的な体験であるという事です。

慢性疼痛を克服している人がどのように克服しているか?
傾向として「一生懸命になれる事」を見つけ、それを実行することで痛みの程度が小さくなっている印象があります。
痛みについて考えるのではなく、自分にとって楽しい事、夢中になれる事をとことん考える事が痛みを克服する方法なのかな?
と、感じました。

あなたも今日から楽しむ事を考えてみませんか?


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