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アルコール消毒やマスクによる肌荒れ対策(2)

こんにちは。前回に引き続き、普段は化粧品会社の製品開発にたずさわりながら、ラブテリ研究チームサポーターとして活動している横尾が、COVID-19の流行とともに気になるお肌のトラブルについて情報をお伝えします。

マスクによる肌荒れの原因とおすすめアイテム

だんだんと気温も湿度も上がってきて、長時間マスクをつけるのが苦痛になってきましたね。少し速足で歩いただけでも息が上がってしまい、マスクの中は熱帯雨林状態です。

そのような状況の中で、マスクをしていると口のまわりが荒れてしまったという方もいらっしゃるようです。マスクがなぜ肌荒れの原因になってしまうのでしょうか。その理由は主に2点あります。

ひとつめは、マスク内が高湿度であること。マスク着用中はムシムシしていますが、マスクをとった瞬間、肌内部の水分が一気に蒸発して逃げていくため、かえって肌荒れや乾燥につながりやすくなる場合もあるのです…。 また高湿度であることで雑菌も繁殖しやすくなり、ニキビや吹き出物等も多く発生してしまう原因にも。

ふたつめは、マスクの着脱によって口の周りの肌がこすれてしまい、肌のバリア機能が低下してしまうから。バリア機能が低下してしまうと、紫外線や乾燥、空気中のほこりなどの影響を肌が受けやすくなります。

肌荒れや乾燥については、前回の記事でもお伝えした通り、水分・保湿成分を与え、油で封をするということが基本。化粧水・乳液(+クリーム)のケアをていねいに行いましょう。

加えて、今回は私のおすすめケアを1つご紹介!薄づきの薬用おしろい(敏感肌用ブランドのもの)です。なるべくさらっとした状態をマスクの中でも保ちたいので、最近ではファンデーションの代わりとして使用しています。マスクをつける前に口の周りにはたくと、マスクと肌とのこすれも防いでくれるので、おすすめです!

将来の肌老化に悪影響を及ぼす新生活習慣とは

マスクによる肌荒れも気になるところですが、わたしが個人的に「在宅時間の時間が増えることにより、長期的にみて肌への影響が大きいのではないか」と思っていることがあります。それは「甘いものの消費量が増える」「運動の機会が減る」ことによる肌への影響です(私自身も在宅勤務が増えたことで、非常に心あたりがあります…)。

糖が血中に過剰に流れると、その一部が肌へ移行し、コラーゲンやエラスチンといった肌のハリを保つのに必要なたんぱく質と結びついてしまいます。そして、最終糖化産物(AGEs)とよばれるものがつくられてしまいます。最終糖化産物は肌に蓄積してしまうことで、肌のハリの衰えやくすみなどの原因にもなってきます。

2018年の論文ですが、20~70代の日本人男女1万人以上を対象とした大規模な研究で、食事、運動を含めたさまざまな生活習慣と肌の最終糖化産物量との関係を調べたものがあります。この中で、
・運動量が少ない
・睡眠が不十分
・ストレスレベルが高い
・朝食を食べない
・甘いものを多く摂取している
などの生活習慣の人では、肌の最終糖化産物量が多いことがわかりました。COVID-19の影響で増えているであろう、甘いもの摂取や、運動不足、ストレス増加といった状況は、将来的にたるみやくすみが現れるタイミングを早めている可能性があるのです。なんと恐ろしい。

ちなみに、最終糖化産物を除去することは、残念ながら、現代の技術をもってしても、非常に困難なのです。そこで、基本的には”予防”が大事。甘いものを控えることにも気を付けつつ、毎日の食事をしっかりと見直しましょう。まずは毎日朝食を食べて、1日のスタートの血糖値が過度に上がるのを防ぎましょう。また、先の研究で、食事の初めに野菜を食べる人においても糖化産物の量が少なかったというデータがあります。食事はベジタブルファーストでいただくのもおすすめです。

みなさん、これからが夏本番。十分な栄養とスキンケアで、肌も美しく前向きな気分で、日々生活していきましょうね!

\私が記事を書きました/
横尾美星: ラブテリ研究チーム所属。2児の母。ラブテリでとったデータを国内のみならず世界にも発信し、女性・子どもの健康ケアの重要性を世の中に伝えていくのが夢です。


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