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【ブルベ記】BRM1005近畿400km河内長野 琵琶一⑤ 白鬚神社~PC5

夜が明け、後半戦へ

夜が明けた、ビワイチも残り40km弱。
白鬚神社から少し進んだところにあるセブンイレブンしらひげ神社前で大休憩を取る。
久しぶりにサドル以外に座った感覚。
肉うどんとコーヒーを食す。
やっぱ関西に来たら肉うどんだよね。


肉うどんにコーヒー


朝が来た


湖中鳥居に着いてから1時間半、7時過ぎに再スタート。
さすがにこれだけ止まっていると身体が冷えたらしく動きが重い。
なりゆきで3人トレインの先頭をしばらく引くことになったのだけど、正直つらい。
こういうとき後ろからのホイールラチェットや熊よけベルの音が聞こえると、煽られてるように感じるのは自分だけだろうか。

ルートはJR湖西線の高架を縫うように走り、大津市に入ると信号が増えてくる。
やがて前にいた一人に追いつき4人で走るも、またも尿意が。
唐崎苑という公園の入口にトイレが見えたので、その旨を伝えてトレインを離れる。
休憩したセブンイレブンからここまで32km。
もう尿意、尿意にやれやれであるヽ(´〜`)ノヤレヤレ。


ビワイチ完遂、そして京都へ

264km過ぎ地点、大津港口の交差点に到着。
ついに180kmちょっとのビワイチ完遂だ。
時間にして12時間弱。
昨日夜に見た交差点と同じ風景が目の前にあると思うと「戻ってきたんだなあ」と感慨深くなる。

ビワイチ成就のため、大津港口よ、私は帰ってきたっ
(cv. 大塚明夫)


12時間ぶり


大津港口を右折して京阪電車のびわ湖浜大津駅前の交差点。
信号待ちをしていると京津線の電車がちょうど駅から出てくるところに遭遇。
京津線はここからしばらく車道と鉄道が道を共有する併用軌道となり、車が電車が同じ道を走る。
併用軌道ってなんかいいのよね。


併用軌道エリアへ


ちなみにこの京阪京津線の車輌、こいつがただの電車ではない。
一般的な走行性能に加えて、路面電車仕様、逢坂峠越えの山岳仕様、そして京都市営地下鉄に乗り入れるための地下鉄仕様などが組み込まれているため製造費がものすごく高く、1両1mあたりでは新幹線のそれと同等という話もあるくらいだ。
あと併用軌道を走る電車には1両あたりの長さが30mという制限があるが、この京津線は国から許可を受けておりその限りではないとのことだ。
いろいろな意味で規格外のモンスター車輌である。


併用軌道とはすぐに別れを告げて、琵琶湖を囲む山を越えにかかる。
行きは逢坂峠だったが、今度は小関越という峠。
景色は緑豊かで朝の空気もあって上ってて気持ちいい。
しかし後半に差し掛かると斜度12〜15%の激坂区間が。
頂上が見えるとスタッフの米澤さんと何人かのランドヌールが談笑してる。
あそこ目指してえっちらおっちら上る。
ちなみに米澤さん、ここを街乗りミニベロで上がってきたらしい。
どんだけ強者やねん。


ここから下った先にPC4がある。
途中とんでもない下り斜面が出てきて、サイコンの斜度が気になるけど怖くて見れないほど。
はじめのコースだとここを上らされることになってたので、そのまんまだったらと思うと…、震えた。


これを上らされていたのかもと思うと……


269.1km地点のPC4、ローソン藤尾小金塚店に到着。
時刻は9時17分、グロス17.5km/h、貯金は2時間34分。
今回のブルベはここまででどれだけ貯金を作れるかがカギだと思っていたので、ホッと一安心。
いままでの補給で明らかにビタミン類が足りてないので野菜ジュースを入れる。



小関越を越えるといよいよ京都市へ。
山科の先で国道1号線に入り、次のチェックがある嵐山を目指す。
この道は2年前にも走ってる道。
それだけで緊張が少しほどけて気分が軽くなる。
蹴上の浄水場やインクラインに向けての上りが始まると交通量が増えて渋滞も出てくる。
上りきって下ると見えるのは三条大橋。
江戸時代の東海道の終点だ。


1つ先の信号が三条大橋


三条大橋の交差点を右に曲がり、道一つ北側の御池通りに入り、ひたすら東へ進む。
ここらは信号峠地帯。
信号に加えて業務車やタクシーがひしめき合う。
想定外の動きを見せる車も多くイライラ。
そこに暑さが拍車をかける。
この辺りから気温が上がり始め、信号待ちでも日陰を探して止まるようになった。


渡月橋へ


嵐山までは信号峠、渋滞峠、そして観光客峠だった。


暑いので渡月橋を渡った先でソフトクリーム。


さて、フォトチェック3は桂川サイクリングロードの看板でこのあたりなのだが、どこを探しても見つからず先へ先へ。
改めてサイコンのポイントを見ると手前のまさにこのソフトクリームを食べたあたりにマークが立っていた。
戻ってみると、なんとこの写真の左手すぐのところにあった。
バス停の向かいにあるのだが、バス待ちの観光客に塞がれていて見えなかったのだ。
灯台もと暗しとはこのことだ。

今回のフォトチェックはどこも下調べ不足から、正確な場所を見つけるのに難儀した。
今回は後ろから来たランドヌールが撮っていたので気づいたが、Google Earth使ってちゃんと調べておかないと、と改めて思った。
探してる時間がもったいない。


会いたかったよーー



フォトチェック3には10時45分到着。
グロス17.0km/h、貯金は2時間12分。
やはり信号峠でグロスがた落ちとなった。


魔の迷宮へ突入

ここからは桂川サイクリングロードから始まる京奈和自転車道を使って奈良県まで南下していく。

またも起点の看板


で、この桂川サイクリングロードがまさに魔の迷宮。
とにかくわかりにくい。
二手に分かれるところで選んだ方が行き止まりだったり、車輌通行止めのゲートがあったりともう大変。
通行止めゲートにはこれ見よがしに脇に自転車1台通れそうな隙間があったりして、判断を狂わせる。
ここでミスルートを何度もやらかし、余計なキロ数を走ることになってしまった。
余計に走るのはまあ許せたとして、サイコンの距離とキューシートの距離とでズレが生じてしまったのは、この後かなりのストレスとなった。

さらに気温がさらに上がってきて、サイゴンには37℃という10月とは思えぬ数字が。
日陰がないサイクリングロードで路面照り返しのオールレンジ攻撃にさらされさらに疲弊していく。


305.9km地点のさくらであい館で小休止。
時刻は11時50分、グロス17.1km/hで貯金は2時間28分。
さすがは関西のサイクリストが集まるメッカ、関東でも見ないくらいたくさんの人と自転車がいた。
そんな中では休憩するイスを確保するのも大変。
ここでリンゴソーダのフロートを飲む。
やっぱ暑いときは炭酸&ソフトクリームに限る。


展望台に上る気力はなかった


中学の修学旅行以来の奈良へ

京奈和自転車道をさらに進み、サイクリングロードは桂川から木津川に入る。
しばらく進むと流れ橋が左手に見える。
この橋、川の増水時に簡単に倒れる代わりに簡単に復旧もできる橋。
昔からのもので、時代劇のロケでも使われているそう。


流れ橋


フォルムの似た島田の逢来橋を思い出す


欄干がないので高所恐怖症の自分には難易度高め。
眺めるだけにとどめておいた。

その後も木津川サイクリングロードを進みいよいよ奈良県にIN。
中学の修学旅行で来て以来の奈良県だ。
その時は法隆寺に行ったことだけは覚えてる。
そんななので今回が奈良デビューと言っても間違いではない。

古墳の脇を通ったり、平城京での政治の中心である平城宮の跡地を眺めたり、めっちゃ奈良の歴史に触れる。
京都にある平安時代からの寺院とはまた違い、どこか中国ぽさを感じさせる建物群だった。


第一次太極宮とともに


平城宮跡歴史公園を右手に進み、左に折れて進むと次のPC5ももう間近。
しかし、魔の迷宮こと桂川CRでのミスルートで距離が嵩んでることに気付かず、進んでも進んでもたどり着かない。
結局着いたときには、プラスで2.5kmの走行距離になっていた。
たくーっ、どんだけルートミスしてるんだか…。
普段はこんなにはしないだけに、メンタルへのダメージが大きい。

PC5のローソン奈良五条町店に到着。
走行距離はキューシート上で339.1km。
時刻は13時50分、グロス17.0km/hで貯金は2時間12分。
なんだかんだでトータルグロスが17km/hほどで安定している。
桂川、木津川CRで単調な道が続き眠気が出てきたので、ここで大休憩とした。
補給を取って壁に寄りかかって目を閉じる。
寝に落ちることはできず、10分ほどだったが、それでもスッキリした。
まあ日中でガンガン陽も出てるし騒音もあるからね、しょうがない。
それにしても他にいたランドヌールは猛者揃いで狭い日陰に沿うように横になって寝ていたが、同じことをしようにも傍目を気にして躊躇してしまうあたり、まだまだだなあと思った。


寝るには身体を冷やしすぎたか……


写真を見ても「真夏かよ」って補給だ。


残り68km。
いよいよ峠の三連星のジェットストリームアタックが襲いかかる。
君は生き延びることができるか。(cv 永井一郎)


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