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まろんの座椅子

 寒い時期、私の生活にはこたつと座椅子が欠かせません。こたつに座椅子を置いて、ぬくぬくと過ごすのが日課になっていますが、この座椅子、実はまろんのお気に入りです。寒い季節になると、まろんは必ず座椅子の真ん中に座ります。私が他のことをしていると、ふと気づけばまろんが後ろにいて、背もたれをうまく使いながら、ひとり分のスペースを確保して寝ているのです。
 ときどき、私も座椅子に座ったまま居眠りしてしまうことがあります。目を覚ますと、驚くことに私が畳で寝ていて、まろんは相変わらず座椅子にのびのびと寝ているのです。どうやら、まろんは私を座椅子から押し出してしまったようで、いつも座椅子はまろんのもの。こんなことが繰り返されていて、まろんは完全に座椅子を自分のスペースだと認識しているようです。
 このエピソードを友人に話したところ、友人は笑いながら「座椅子はまろんの所有物だよ。使う時は許可を取らなくちゃね」なんて言われました。確かに、まろんに座椅子を使わせてもらっているといっても過言ではありません。毎回、まろんが座椅子を占拠しているので、ちょっとした気遣いで、まろんに場所を譲ることが多いんです。でも、まろんのそんな仕草がかわいくて、座椅子を譲っても嫌だとは思わないんですよね。
 こうして、わたしとまろんで座椅子を取り合っているわけですが、どこか穏やかで、微笑ましい日常のひとコマです。今日も座椅子はまろんのものです(笑)。

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