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【日記】カリフォルニアから来た娘症候群

アメリカの製鉄会社 USスチールと日本の製鉄会社 日本製鉄の合併がアメリカの大統領などの反対により阻止されたというニュースがあります。

いろいろなところから情報をかいつまんだところ、USスチールと日鉄は両者が合併したがっているのに、USスチールが他国(日本)の会社に買収されるのが嫌だという民衆の声があり、そこにアメリカ政府が反応したという風に私は理解しました。合併が為されなかった場合、日鉄が800億円支払う必要があるという話もありますが、この金額じゃあUSスチールはどうにもならないし、話がややこしくなるのでここでは無視します。

つまりこうです。
USスチール(世界27位):経営がやばい。条件の良い日鉄に買収してほしい。
日本製鉄(世界4位):鉱山資源や技術、海外の販路のために買収したい。
米製鉄業界労働組合:競合を減らしたい。より有利な条件でUSスチールを買収したい会社もある。
ピッツバーグ市民:雇用の維持のために日鉄に買収してほしい。
それ以外のアメリカ市民:USスチールが日本の会社に買収されるのが気に入らない。
大統領:労働組合や国民からの支持がほしい

かなり単純化していると思いますが、こんな感じだと私は理解しています。
利害の当事者が賛成しているのに、直接の当事者ではない買収の影響から離れている人たちの声によって政治が動き、買収に横槍が入ったのは興味深い話だなと思います。民主主義社会である以上多くの人間の声によって社会が動くのは不自然なことではないですが、どこまでの範囲の声を拾うべきかという部分に疑問が残ります。


話は変わりますが、アニメ ワンピースの2月3月のOPをホロライブのVtuberが歌うという発表が先日ありました。この発表に対して、全ての反応が賛というわけではなく、否定的な意見もそこそこ見受けられました。個人の感想なので、賛だろうと否だろうと自由に表明してもらえれば良いんですけど、これはUSスチールと日鉄の合併に対する反応と似たような構図ではないかとふと思ったのです。

アニメ ワンピースといえば1999年にスタートし今現在も続いている長寿アニメです。アニメは子供が見るもので、一度始まったアニメは最終回(か打ち切り)まで中断なく続くといった時代のアニメであります。なので、アニメが原作マンガに追いついてしまわないように途中でアニメオリジナルのエピソードが入ったり、やたら長い回想が入ったり、会話などのテンポがやたら間延びしていたりします。

しかし最近では、アニメは大人も見るものとなり、ジャンプ漫画が原作のアニメも、呪術廻戦やヒロアカ、鬼滅の刃のように、通年の放送ではなく1期2期とクールごとに分割して制作放送されるようになり、高クオリティのアニメがお出しされるようになりました。すると元々クオリティの高くなかったワンピースのアニメが、他のアニメと比べて更にクオリティが低く見えてしまいます。(最近は戦闘シーンなどの気合いを入れるべき場面ではハイクオリティのものが作られていたようですが)

そして現在、そんなアニメ ワンピースがアニオリや回想で時間を稼ぐのを諦めて、アニメのストーリーを進めるのをストップし、過去に放送していた「魚人島編」を再放送しています。原作に追いつかないようにした上で、アニメのクオリティを下げないための方策だと思います。

この再放送期間のうちの2ヶ月、OP曲の「ウィーゴー」をホロライブのVtuberがアニソン歌手と一緒に歌うというのが、今回の話の詳細です。
つまり、10年以上前の話の再放送だと見てくれる人が少ないかもしれないから、話題作りとしてOPにホロライブのタレントを起用したという事です。ちなみに今現在はHIKAKINが担当しているそうです。

サブスクで昔の話なんて簡単に観れる時代に再放送をする、しかも大して面白くない「魚人島編」(個人の感想)の再放送なのだから、様々なファン層を持つタレントを起用してどうにかして注目を集めたいという考えは理解ができます。


この話、個人的には正直どうでもいいです。
まず私はワンピースのアニメを見ていません。子供の頃は楽しみにしていましたが、成長するにつれて時間が合わなくなっていくし、コミックスやジャンプ本誌で漫画の方を追いかけるようになってからは、アニメの方を見なくなりました。漫画の方が進みが早いし、スピードやテンポを頭の中で調節できるからです。

だから主題歌を誰が歌おうがどんな音楽だろうがどうでもいいのです。事実、この魚人島編の再放送が既に始まっていることも、半年という結構長い期間であることも今日このnoteを書くにあたり初めて知りました。ジャンプを毎週読んでいるので、休止と再放送をすることは知っていたのですが、詳しいことは気にしていませんでした。まあそんなもんです。

ホロライブのVが歌うことに対しても、本家のアニソン歌手と一緒に歌うのだし、また彼女らも様々な曲をリリースしたりコンサートを開いたりと場数を踏んでいるので、そんなアレルギーみたいに拒否反応を示す必要も無いように感じます。
まあ私はホロライブJPのタレントにあまり興味がないので、彼女らがワンピースに関わることも、そこに賛否両論出てくることもどうでもいいことではあります。本人たちも長年日本で生活しているのだから、どういう受け止められ方をするかは分かっているでしょうし。

ただし今回のOPの件、3月を担当するのはホロライブENとIDのタレントなので、ここは話が違ってきます。
オーストリア人とオーストラリア人とインドネシア人の3人のVtuberが担当しますが、ワンピースの主題歌を歌うことや日本のテレビで歌声が流れることを偉業だと捉え、光栄に思ってくれている様子を見ると、マイナスの意見が出来るだけ彼女らの目に入らないことを願ってしまいます。


ではまた明日。

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