どうして渋滞は起こるのか
あけましておめでとうございます(3日目)
長いと思っていた正月休みも終盤に差し掛かってきました。
帰省をしていた人たちもそろそろ帰り始める頃で、テレビのニュースなんかではUターンラッシュが話題になり始めています。
特に大変なのが高速道路の渋滞で、通常は時速100km近く出して走れる乗り物がノロノロとしか動けないのはストレスが溜まりますし、先の見えない渋滞は運転者と同乗者の両方を疲れさせます。
私は前職が日帰りバスツアーの添乗員でして、大型連休だけでなく、普通の土日や時には平日さえも、かなりの確率で渋滞に巻き込まれていました。もちろん渋滞は死ぬほど嫌いで、「この世から戦争と渋滞が無くなって欲しい」とよく口にしていました。
こう何度も何度も渋滞に巻き込まれているとどうして渋滞が発生するのかが分かってくるもんでして、今日はその何故について解説していきます。
自然とスピードが落ちるのが原因の一つ
ではどういう時にスピードが落ちるのか、「小仏トンネル」という分かりやすい例を出して解説していきます。
「小仏トンネル」は、中央自動車道の山梨県と東京都の間にある長いトンネルで、中央道上りの渋滞の起点は基本的にこの「小仏トンネル」です。ラジオの交通情報なんかで「中央自動車道上りは小仏トンネルを起点に12kmの渋滞です」なんてのを聞いたことがある人も多いと思います。
では、どうしてこの「小仏トンネル」で渋滞が起こるのでしょうか。
原因は2つ。
①トンネル内は暗く狭いから
②トンネル内が上り坂だから
です。
そもそもトンネルは暗くて閉塞感があるためにスピードを出しにくく、その上「小仏トンネル」はトンネルの中が長い上り坂であるために慣れていないと自然とスピードが落ちてしまいます。
その結果、後ろの車がだんだんつっかえてしまい渋滞が発生してしまうのです。
ちなみに「小仏トンネル」はトンネル内の電光掲示板と音声で「速度回復しろ」と促しています。それでも渋滞は起こってしまいます。
渋滞の一因である「速度の低下」はトンネルや上り坂以外でも起こります。
車線変更、合流、料金所、SA•PAに入る時など様々な場面で発生します。また、路肩で事故の処理をしていたり、故障車が停まっていても、その様子を見ようとして車のスピードは自然と下がります。
休日や大型連休は、普段運転しない人の車も多いため、こういう無意識のうちの減速をする車が増えて、渋滞が起こりやすくなるわけです。
まあ車が多いのが一番悪いけどな
トンネルや上り坂、乗り慣れない人の運転を原因とする無意識のスピード低下が渋滞の一因だという話をしましたが、これはあくまで渋滞発生のメカニズムのうち1つのであり、渋滞を引き起こす1番の原因は車の多さです。
そもそも、車が少なく車と車の間がスカスカの道路状況であれば、多少減速しようが運転が下手だろうが渋滞は起こりません。「小仏トンネル」だって車が少ない平日は渋滞しません。
逆にいくら運転者の腕が上手くとも、帰省ラッシュのように自動車が多ければ高速道路は渋滞を起こしてしまうと私は考えています。
何故ならいくら運転者の腕で減速を避けようとしても、車が多ければ、料金所や高速を降りた後の信号などでどうしても車が詰まってしまうからです。
また、同じ高速道路内でも、ここは3車線だけどここから先は2車線、でまた3車線に戻るなど、車線の数が変化することがあり、3車線で車が多い状態だと、2車線になる場所の合流で必ず詰まってしまうのです。
ですので、車が多い以上は渋滞は避けることができません。諦めてください。渋滞を避けたいならば、他の車がよく動く日や時間を避けるしかありません。つまりUターンラッシュが話題になっている時に帰っている時点であなたは渋滞を避けることは出来ないのです。
渋滞の原因は休みにしか運転しないペーパードライバーの誰かではなく、渋滞の起きそうな時に車に乗っている全ての人間なのです。
Googleマップは強い味方
渋滞に巻き込まれるのはまあ仕方がないとして、いつ渋滞を抜けられるのか、いつ家に帰れるのか、次のトイレまでどれくらいで着くのか、そういうのが分からないのは結構なストレスになります。
そういう時はGoogleマップのアプリを使います。Googleマップの経路検索の予測時間は渋滞を加味した時間を出してくれます。私も仕事で愛用しておりましたが、大体±10分程度の誤差で予測を出してくれます。(事故渋滞でなければ)
自宅やSAなどの目的地までの経路を調べて、到着時間の目安が分かれば、ストレスはかなり軽減されるはずです。
また、Googleマップでは道路がどれくらい混んでるかも分かります。渋滞は濃い赤で表示されるので、それを見ればその渋滞がどこで終わるのかも分かります。
この土日で渋滞に挑む人も多いと思いますが、安全とトイレのタイミングに気をつけて頑張って運転して下さい。
私は家にいますが、Googleマップで渋滞の長さを確認して、ニヤニヤしながら応援してます。
ではまた明日。