【ショートショート】科学の子
水田兄弟がまだ小学生だった頃の会話。
信一「ある若い女性が鏡を見ていたら、耳のピアス穴から白い糸のようなものが出ているのを見つけた。
それを取ろうと引っ張ったら
「プチッ」
と切れて、その瞬間に失明してしまった!
その白い糸は、、、目の神経だった…!」
信二「…。
…神経を触ったってこと?」
信一「…そうじゃない?」
信二「神経って触るとメチャクチャ痛くない?歯医者行ったとき近く削られただけで凄く気持ち悪いし内部の神経は痛覚ないのかなよくわからないけど。それ以前に配線おかしくない?視神経って目から耳たぶ経由で脳に行くの?
嘘なんじゃないその話?」
信一「もういいもういい!!
嘘嘘嘘!作り話!もう「血液型占い」も「サンタクロース」も全部嘘!信二はそれで良いんじゃない!科学を信じてればいいんじゃないの?お前と話してたら面白くない!」
信二「え?「血液型占い」と「サンタクロース」が嘘!?
……グスッ。グスッ。」
信一「え?お前信じてたの?あ!いやゴメンゴメン!ホ、ホントホント!冗談!」
まだまだ信二も子どもだな。
ついイラッとして言っちゃったな。
あいつ口だけは達者だから。
信二「グスッ…。ど、どちらもいくらデータを集めても完全に否定された訳じゃないと理解していたから…。
…ビックリしたー!」
信二はどこまで行っても信二だな。
お前はこのまま突き進め!
(終わり)