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場のイニシアティブをとる人間力

週末の午後のテニスコート。
私は偶然にもリーダーシップの本質を体感することになりました。

偶然の出会いが変えたもの

テニスコートは全部で4面。
第1コートに3人組、第2コートに2人組、そして私たち3人は第4コート。
しばらくは、3グループがそれぞれのコートで、思い思いにラリーを楽しんでいました。

誰もが各グループで完結していたはずの空間。
そこへ、ある一人の声がけが変化をもたらしたのです。

一歩踏み出す勇気

突然、第1コートの3人組のうちの一人が、私たちのコートにやってきました。
「この場にちょうど8人いるので、皆で一緒にダブルスをやりませんか?」

正直、最初は抵抗がありました。
レベルも違う、知らない人たちと試合をするのは少し不安。
でも、なんとなく気持ちよい誘い方に、思わず「はい」と答えてしまいました。

場の空気を読み、つなぐ力

彼女は、おそらく各コートの様子をさりげなく観察していたのでしょう。
メンバー構成や雰囲気を瞬時に判断。
2人、3人では、ダブルスの試合はできない。
同じメンバーでずっと乱打しているだけでは飽きてしまう。
8人のテニスのスキルの差は些細なもの。
テニスのスキルの差以上に、
みんなで楽しむ可能性を見出していたのです。

小さなリーダーシップが生み出すもの

結果、私たちは素晴らしい時間を共有しました。
初めは緊張していたメンバーたちが、
徐々に打ち解け、楽しい試合へと変化していく。

その過程で私は気づきました。
「場のイニシアティブ」とは、単なる社交性ではなく、
状況を読み、全員を心地よい方向へと導く繊細な感性なのだと。

最後に

その日、私は学びました。
リーダーシップとは、大きな声や強い指示ではなく、
場の空気を読み、みんなの可能性を引き出す、静かな力なのだと。

小さな勇気が、ときに最高の時間を紡ぐ。

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