取るに足らないことを記しておく
年内最後の出張を終えて数日が経ち、アメリカ西海岸とイギリスの8時間の時差ぼけをようやく解消しつつある。
出張前に書き留めておこうと下書きしていたが、出張準備やプロジェクトのキックオフなどで忙しない日々が続き、すっかり放っていた。
頭の片隅をよぎっては刹那に消えていくような取るに足らないことを記しておく。
採用面接に関わることになった
日本法人から英国法人に海外転籍してきてまもなく丸2年となる。
私は部下を持たないマネージャー職なので、自分のパフォーマンスに集中していればよいのは気楽だ。一方で、同じ職位の同僚がアソシエイトのメンターや、人事採用面接の面接官にアサインされているのを横目で見て、少々モヤモヤしていた。「やはり私には言語面での不安要素があるのかな」と。
向こう18ヶ月間のキャリア開発計画を上司と話す機会があり、次に採用活動がある際はぜひ私も参加したい、と思い切って言ってみた。すると数週間後、アソシエイト職の募集を出すことになり、採用活動のメンバーとして参加したいか?と問われた。私の答えはもちろん、Yesだ。
募集開始から書類選考のプロセスが出張期間とかぶったために出足が遅れてしまったが、年内にオファーが出せるよう貢献したい。日本法人では採用担当をしていたこともあるが、グローバルでは初めてとなるので、新たな発見などを楽しみにしている。
あぁアメリカだな、と感じた出来事
滞在していたホテルでのある日の朝食で、私はオムレツを頼んだ。トッピングはトマト、玉ねぎ、ほうれん草、ベーコン、チーズ。
ところが、運ばれてきたオムレツは私の注文とは異なる見た目で、ナイフを入れてみるとキノコが入っていた。キノコは好きではないが食べられなくもないからいいかと思っていたところ、注文を取ってくれたテーブル担当の女性がやって来た。
彼女は「あなたの選んだものと違うね!?」とすぐに違いに気づき、私が「これでもいいよ」と告げる間なくすごいスピードでお皿を下げた。「私はちゃんと厨房に伝えたんだけど!」と言いながら。
ほどなくして、私の注文通りのトッピングがされたオムレツが運ばれてきた。するとテーブル担当の彼女がチェックに来て、「今度は大丈夫ね。私はちゃんと紙に書いて渡した。まったく字が読めないのかしら?」と憤慨気味に言う。私は「気にしていないから大丈夫」と答えたが、彼女の鬱憤を何回か聞いて、「なんてアメリカらしい」と妙に関心した。
日本なら、とつい考えてしまうのだが、利用客にとってはホテル側のミスと捉えるので、間違ったのは厨房の人だったとしてもテーブル担当の人が代表して謝るだろう。
ところが私が経験した場面では、テーブル担当の彼女の考えでは自身に否は一切なく謝る必要は皆無。間違ったのは厨房の人で、悪いのも彼ら、自分は自分の責務を全うした、という言い分を強く感じる。
食品アレルギーなどがある人もいるので、注文に沿った料理を提供するのは確かに厨房の責任ではあるだろう。
ここまで個人(役割)責任の主張を日常会話の中で感じることは久々だったので、あぁやっぱりここはアメリカだ、と感じ入った出来事だった。