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まだある、英語での失敗

英語にまつわる失敗の続きを記しておく。


Supposedly ー 身内を悪者にしたかったわけではないが、たぶん本心が出ちゃってた

それは、あるプロジェクトの前回費用について、他部門のメンバーから尋ねられたときのこと。
プロジェクトの一つを担当していたのは同僚のPであった。そしてPは、産育休で不在にしていたので、私が調べて代理で答えることになった。

求められている情報が掲載されている資料が、どこかしらに保管されているだろうと想定する。ところが、共有フォルダを探しても、過去メールの検索をかけても見当たらない。

どうやっても見つけられないので、私は自分が担当したプロジェクトで確実に把握している費用を先んじて答えることにした。

"I have been looking for the XXXXX record that P supposedly stored, however, I have not found them yet. I have heard that supplier XYZ was involved in ~~~"

私の過去のメールより

問い合わせをしてきたメンバーからは、「わかる分だけでも調べてくれてありがとう、助かった!」と返事が来て、安堵したのもつかの間。

やりとりに同報していた上司から、指摘のメールを受け取った。その内容にしびれたとともに勉強になったので、一部を掲載する。

Well done for getting the info they needed!
Just one bit of language coaching here as I know you are always open to learning.
Be careful of using that word "supposedly" in this context. It gives the impression of doubt…
I read this as "I've been looking for the record that P supposedly stored" and my brain is thinking "but you clearly don't believe P did and now you don't have a clue where to look".
When used about a colleague, it also shows that you don't believe P which isn't great teamwork.

私のメールに対する上司からのコーチングメール

私としては、「メイン担当のPがデータをどこかしらに保管してたと思うんだけど、今のところ見つけられない、ごめん」程度の説明のつもりだった。

ところが、読み手にとっては、「Pが保管すべき資料をきちんと保管していたとは思えず、私には到底見つけられない。これは私の責任ではない」というニュアンスにも受け取れるという。

いやぁ、びっくりしたのである。たった一語の"supposedly"でそんなネガティブな印象を与えてしまうとは。しかし本心では、「もうPったら、なんでこんな重要な資料を格納しておかないのよ」という苛立ちもあったようにも思う。にじみ出ていたのかもしれない。

上司は私が意図したい意味を汲んでくれて、適した言い回しを、素敵なフォローアップの言葉とともに送ってくれた。その優しさに涙したのである。


Who authorised that? ー 強いプレッシャー下にあっても用語選択は気をつけなければ

これはまた別のプロジェクトでの話。

ある施策について、外部機関から指摘を受け、すぐさま対応を協議しなければいけない状況になった。

施策の主担当はM。私は施策の一部分をサポートしており、指摘を受けたタイミングでたまたまMと一緒にいた。

Mが、チームで急ぎ協議して結果が出たら連絡するわ!と会議室へこもっている間、私はおそらくこうなるだろう、と想定していたシナリオを協力会社に伝え、最終決定が下り次第すみやかに対応できるように裏で段取りをつけていた。

小一時間ほど会議室の外で待っていると、MのチームをサポートしているLが現れた。そして私に向かって言った。

"It's all sorted."

んん?である。

私はMからの指示をもって、次のアクションが取れるよう協力会社に待機してもらっていた。

ところが、突然現れたLが、それらの段取りを知らないかのごとく、もう解決したとのたまうではないか。しかも、なにをどのように"sorted"したのか全然わからない。

「どのような結論になったのか教えてくれない」とLに尋ねると、「あなたのチームは知る必要がない」の一点張りである。私に関わらせたくないような好戦的な姿勢、感情的な言葉を受ける。しかし私とて、待ってもらっている協力会社に説明をしないといけない。
そこで思わず、

”Who authorised that?”

と口をついて出てきた。
私としては、「結論はチームとして合意されたことなのか?」と確認を取りたかったのだが、私の言葉を最後まで聞かないLからのプレッシャーに負け、私の方も挑戦的な言葉が思わず出てきたのである。

Lには、「あんたにそんな権限はないはず。一体誰がGOを出したの?」と聞こえていただろう。Lはさらに怒りを噴火させ、Lがいかにチームの重要な役割を担っているのか、そして私のチームは決定権などを持たないただのコマなのかを反論を許さずにまくし立てた。

怒りをあらわにする人を前に「あぁ、強いプレッシャー下にあっても、言葉選びは気をつけなければ」と考えていた。英語が第二言語であることを考慮して、本来の意図を汲んでくれる人ばかりではない。むしろ言葉尻をとらえて突っ込んでくる人もそこそこいる。

今の私なら、遮られるのにも負けずに、下記のように言うだろうと思う。

”Can I just check who signed off on that?"
"Just to double check so that I can communicate with the supplier properly, is it what YOUR team has come to an decision?"


失敗は学びと成長のチャンスであるなぁとつくづく痛感させてくれる。

気が向いたらそのうちまた失敗ストーリーを書こうと思う。



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